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マッピング魔法

第九四話です。

楽しんでいってください。

 マッピングの魔法を創り始めておおよそ1週間の時が経った。その間に得たものと言えば、ソナーに用いられる超音波の波を薄く張った魔力の波で代用できることが分かったくらいだ。だが、帰ってきた波から地形情報を読み取るという式ができないので、未だ完成させることができないでいる。


 それでも、一応他の物に記録するための構想は出来上がっている。それは、写本を創り出すときによく使われている魔法なのだが、『転写』という魔法を魔法陣合成によって導入できると思ったからだ。


 マッピング魔法の完成まであと一歩のところまで来ているのだが、どれだけ試行錯誤してもいい構想が出てこないのだ。何かいいアイデアはないものか……。


 まぁ、いい考えが出てこないことを嘆いていても実益になりはしない。そろそろ完成させないと探索が滞ってしまう。それだけは避けなければならない。自分には、家に帰るという大望があるのだから。


 と、そこまで考えてからふとひらめいた。そのひらめいたこととは、魔力の波を放って順々に帰ってくる波を『転写』の魔法で逐一持っている紙に書き込んでいけば、一応マッピング魔法は完成できるのではないか?と。だが、それには効率が悪い面もたくさん出てくると思われる。


 例えば、処理がとても重くなってしまうという問題だ。これがあると、とっさの攻撃に対処しかねる場面が多発するという欠点が浮き彫りになってくる。それに常時発動は難しいだろう。それを解決するためには頭脳がもう一つ必要になってくる。


 やはり、『空間把握』という瞬時に地形が把握できる魔法を創ったほうが良いのだろうか。


 とりあえず逐一転写していくという魔法を創ってみることにする。多少の時間はかかると思うがすでに構想は出来上がっているので、すぐ創ることができるだろう。


 それから二・三十分経ってから魔法が完成したので訓練場で試し打ちをしてみることにする。


 訓練場に着いた俺は『異空間収納』から紙を取り出して左手に持ち、先ほど創り出した魔法陣は右手に持つ。そして、とりあえず発動してみる。


 発動してみた結果としては、地形情報を読み取ることはできたのだが、この四方三〇メートルの訓練場でも全体を転写するのに五秒ほどの時間がかかった。それに、処理の間少し頭痛がしていた。魔力の波の速度を上げて発動することは簡単だが、それではさらに頭痛がひどくなってしまい、戦闘に支障が出てきそうであった。


 これは要改良だな。

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