しっかりと寝かせてください!
第九話です。
楽しんで行ってください。
「あぁうめぇ」
「お おいしい」
「そうかそうかそりゃぁ初めての訓練だったらしいからな動いてハラヘった状態での飯はうまいだろ。」
みんなが料理を食べてそれぞれ感想を言っているのを聞いて団長はうれしそうにそういった。そして国王はうれしそうな顔をして見ている。僕はただ黙々とおいしい料理をむさぼっているだけだ。そこでクラスメイトの誰かが言った。
「この料理を作ってる人はどれだけいるんですか?」
「あぁそれはなだいたい三十人くらいだな。」
「そうなんですか。ありがとうございます。」
ここのコックは三十人らしい。それほど多くないことに僕は驚いた。それとも料理系統の天職があるのかもしれない。
そこで僕と同じ考えにたどり着いたのかまた
「それはそういった料理系の天職がある人が少ないからでしょうか。」
「まぁそうだな。ここのコックの天職は『料理士』というものを持っているやつが多いな。天職なしの独学でコックをやっているやつもいるがな。」
「その『料理士』という天職はどういった物なんですか?」
「それはな料理をするときに材料はどうしたらいいのか、分量はどれくらいなのか、どれくらい熱を加えればいいのか、などなど料理についてなんとなく頭の中に流れてくると言った天職だ。これを持っているやつの料理は絶対に失敗したりしないからな飲食店でもこれを持っているやつが多いんだ。」
「そうなんですか。何かすごいですね。」
そういって食事を続けている。
それきりほとんど何も話さずに食事を終えた。そして
「さぁこれからおまえ達の部屋を案内していくぞ。一部屋二人だからな。...文句は言うなよ。」
僕のクラスメイトの人数は男子17人、女子14人の31人なので誰かひとりになる必要があるらしい。ぞろぞろと王宮内を歩き回ってようやくたどり着いた。次々と割り振られていくのを待ちながら歩いて行くと僕の部屋に近づいてきた。今はもう3人だ。僕の部屋の向かいにもう一部屋あるのだがそこに僕以外の二人が割り振られて僕はめでたくぼっちになってしまった。
(もうぼっちでもいいよ。ぼっちの方がやりやすいし。別に悲しくないもん!)
とやさぐれながらおもいました。
「じゃぁ明日は俺が起こしに行くからな。しっかりと起きろよ。」
と団長が僕に言いながら引き返していった。
(え…早起きしなくちゃ行けないの?今日はいろいろと異常なことがあってちょっと整理するためにしっかりと寝たいんだけど)
と、おもいながら僕は部屋に入っていった。