表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/108

変換の式完成

第八七話です。

楽しんでいってください。

「やった。…完成したぞ……完成したんだ!よっしゃ~!!!」


 変換の式の構想を練り始めて体感一か月の試行錯誤の末、俺は変換の式を創り出すことに成功した。やっとのことで完成したのだ。やりきった感が半端ない。もう、へとへとで声を出すのもやっとの状況ではあるが、大声を出して喜ぶ。


「……は~。やっと、だよ。……ようやく、完成させることが、できたんだ。………よし、早速、試してみるか。」


 喜ぶのに満足した俺は、すぐに『ライト』の魔法陣に創り出した変換の式を組み込んで試し打ちをしてみる。


 まずは、本来の量の魔力を魔法陣に流し込んでみる。するとタイムラグを一切発生させず魔法が発動した。もともとの『ライト』という魔法は、魔力を魔法陣に流し込んだら約一秒程のラグが発生するはずなのだ。さらに、光の大きさが元の二倍以上になっているように思える。


 次に、光の大きさが約二倍だったことから注ぎ込む魔力を通常の半分にしてみると、先ほどのラグを感じさせない発動時間で、光の大きさは通常の大きさになった。


 このような結果が出た理由は、今回創り出した変換の式に秘密がある。


 一つ目の秘密は、魔力の循環を早くする魔法言語と、自分で創り出した変換する魔力の通り道の幅を広くする魔法言語を導入したことである。どうやって、変換の式を創り始めてから悩みの種であった発動速度の改善をたった二つの魔法言語で図れたのか。


 それは、一つの身体強化魔法から構想を得られたのだ。それが『速度向上』という魔法で、これは体内の魔力と血液を魔法の力によって高速循環させることによって身体能力……主にスピードの向上を狙ったものである。この魔法の中の魔力の高速循環という部分を抜き取って、どうにか魔法陣に対して行えないかと考えてやってみたところ、この魔法言語だけの魔法陣を創り出して魔法陣の合成を行ってみたらできたのだ。魔力の通り道を広げる魔法言語は、魔力の変換の式をもともとの一〇倍の量を変換させるという非常に無理やりな方法で作成(かいけつ)した。


 二つ目の秘密は、魔法陣の処理を加速させるという魔法言語を組み込んだことである。これは魔法のオーバークロックを常に行うといった形式の言語で、これも自分で作成したものだ。魔力の通り道を広げる魔法言語と併用すると絶大な効果を発揮する。


 三つ目の秘密は、魔力を増幅する魔法言語を組み込んだことだ。これは自分がこの世界にきてあまり魔法についての知識がなかったころにあてずっぽうで創った自身の魔力を増幅するといった部分に着想を得て組み込んだ。これによって少量の魔力でも魔法陣を発動させることができるようになった。


 今回創り出した変換の式に組み込んだものは、これで全部だ。かなり多くの魔法言語を導入したが、かなり性能が良くなっている。これで効率も良くなったし、発動時間も良くなったので、言うことなしである。


 あまりに性能が良すぎるので、これを他の魔法陣でも使用できないかと試行錯誤を重ねた結果、変換の式単体の魔法陣を創り出して、その魔法陣を使用したい魔法陣に合成させるだけで、先ほどの効果が得ることができた。



 よし、これで準備は整ったな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ