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光の変換効率

第八四話です。

楽しんでいってください。

 眠りから覚めた俺は食事を済ませてからすぐに回復系の魔法陣作製を始める。回復系統の魔法は光の魔法で、光系統の魔法の中でさらに最高純度の光魔法だ。


 その光を魔力を使って魔法で生み出すのだからかなり難しい。すでにある回復系統の魔法陣を創った人物はかなり魔法言語といろいろな魔法陣に精通していたのだろう。それほど現在、白系統の魔法を使いこなせる人が使っている回復魔法の魔法陣は完成されている。


 それを描いて探索に持っていくこともいいのだが、それでは少し心もとない。先ほど回復魔法の魔法陣は完成されていると言ったが、ほんの少しダメなところがある。それは、魔力変換効率があまりよろしくないということだ。


 なぜ魔力効率があまりよくないのか。それは光魔法の根幹となる式に由来している。現在使われている回復魔法の魔法陣には魔力を最高純度の光に変換するという式が入っている。この式がその理由だ。この式は他の光魔法にも使われていて、総じて魔力効率が悪いことから光魔法を使う人が少ないということが王城の書斎にあった書物に記されていた。


 この式の変換効率を水の変換式と比較して具体的に表すと、水の変換式は、一の魔力で一〇〇の水の魔力が創られるのに対して、光の変換式は、一の魔力で一〇の光の魔力が創られるのだ。これだけで変換効率が悪いのに、回復魔法を使うには最高純度の光の魔力が必要になってくるのだ。それだけで光魔法を使いたくなくなる人が続出したのではないだろうか。


 これだけ変換効率が悪いのだからさぞ威力の出る魔法が放てるのだろうなと考える人もいるだろう。そう。威力が高いのはある。だが上級からなのだ。それ以下は威力がないものもある。それは、『ライト』だ。これだけで威力がないのがありありと感じられるだろう。


 光魔法は〈級〉が上がるほどに威力が増していくのだが、魔力の変換効率が悪いがために、魔力がなくて〈級〉を上げられないということが、ままあるそうだ。


 光魔法は選ばれた人にしか使えない。というのはあながち間違いではないのだ。


 そんな光魔法の中にある回復魔法を創るのだそれなりに時間がかかってしまう。この前の感覚強化程ではないにせよ、構想を練るのに時間がかかってしまいそうである。


 まず変換の式を、他の水などの式で改変できないかと構想してみる。……だめだ。生物に使ったら、体から水が噴き出てくる場面しか浮かんでこない……。




 その後も、いろいろと構想を重ねながらどうやったら変換効率をよくするのか考えていくのだが、全然いい案が出てこずに四苦八苦することになった。


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