金色の......
第六五話です。
楽しんでいってください。
三時間の探索から帰ってきた僕は魚を食べて寝ることにした。魚は何も味付けをしていない普通にたき火で焼いたものを食べる。コンロや調味料がないのが痛いところだ。あったらかなり楽においしいものが食えるのに……。残念だ……。
そんなことを考えているうちに魚を食べ終わったので早速寝ることにした。毛布はちゃんと持ってきているのでそれにくるまってしっかりと休み、次の探索に備える。でないとミスに繋がるかも知れないからな。
「……ん、んん?…………ふぁ~ぁ。身体が少し痛いな。……泉の水でも飲んどくか。」
眠りから覚めたので魚を食べてから準備を始める。準備と言っても寝る前にそこら辺に脱ぎ捨てた服に入っているのでそこまで時間はかからない。なのでその服を着てすぐに部屋から出て探索を始める。
前回マッピングした地図を持ちながら探索する。一応外周から攻略していくつもりだ。一応どれだけの広さか確認しておいた方がやりやすいだろう。
前回の所まで行って見探索の大部屋についたが、大部屋の魔物は正直言って魔法を一、二発撃てば倒れるので弱い。入った瞬間に魔物がとけるので達成感が全くない。ただ魔力を消費していくだけで探索がちゃちゃっと終わってしまうのだ。達成感などあるはずもない。
そうして探索を続けていると他の大部屋と一風変わった部屋に出た。そのなかにいた魔物は全身金色のミノタウロスだった。右手には大きな斧を持っており、あれで攻撃されたらひとたまりもないだろう。なのですぐに終わらせようと魔法を発動させて攻撃を始めたが、なぜか倒れる様子がない。かなりの高火力の魔法だったと思うのだがそれでも効かないとはどれほどの防御力を持っているのだろう。
「モオォォォォォォォォォ!!!!!!」
と、防御力について考えていると、ミノタウロスが突然咆哮を上げながら突進を仕掛けてきた。かなりの巨体なので威圧感がすごい。
「ッッッ!!あっぁぁぁ!!!」
その威圧感に一瞬硬直してしまったが、すぐに持ち直して避けに転じる。
攻撃魔法が通らないんじゃ勝ち目がない。もっと強力な魔法を創り出して、このミノタウロスは次回倒すことにし、今回は引き下がろう。そう思い『転移』で最初の部屋へと戻った。
そして『転移』で帰ってきた僕は早速あの魔物を倒すための魔法陣作成に取りかかるのだった。




