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『錬成』の短所

第五七話です。

楽しんでいってください。

 昨日魚が一匹しか捕れなかったのでいい方法を考えていると、そういえば中学の時に修学旅行で地引き網をやったなと思いだし、早速網になりそうな物を探したが『異空間収納』にも代用できそうな物はなかったので仕方なく『錬成』を使って網を創ろうとする。が、今までのように石をそのまま網の形にしてもただのモニュメントができあがるだけなのでどうしようかと考える。


「あ、そういえば地球でやってたゲームで違う物質に変換してたな。やってみるか。」


 考えているとまた地球での事を思い出してやってみることにした。すると、手に持っていた石が光り出した。


「ん!?な、なんだこれ!?」


 光がおさまった時に手に持っていたのは土だった。


「え?……なんで、土?なんで土なの?…………もしかして素材が近いやつじゃないと変換できない、とかある?」


 どうやら意図せず『錬成』の短所に気付いてしまったようだ。とりあえず『異空間収納』に入っていた紙で変換してみようとする。途端に紙が光り出す。そして、光がおさまった後には小さい木の板が出来ていた。


「あ、はい。わかりました~。やっぱそういう事なんすね。」


 先程予想していたことにぴったりと当てはまってしまったので遠い目をしながらつぶやく。


 ともあれ、『錬成』の短所を考慮した場合網に変換出来る物は布や繊維だけということになってしまう。今現在所持している物を全部使ったとしても僕の頭が捕まえられる程度しか変換出来ないんですが………。


「『錬成』の練度が上がったら他の物に変換出来るようになる。とかないんですかねぇ。それがあったら『錬成』しまくるんですけど……。まぁ『錬成』は日常的に使うとは思うけどさ。」


 日常的に使うとは言っても、日に三,四回使うくらいだから練度もクソもないのだが。


「とりあえずしばらくは手づかみで生活するしかないな。コツはつかめたはずだから身体を鍛えるためにもある程度やっておこう。腹が減ったときに捕るくらいでいいか。柵も自分が流されない程度に間隔を広げておけば魚はたまらないだろ。」


 身体を鍛えるというのはあくまで、自衛である程度動けるようにするためである。柵の間隔を広げるのは滝壺に魚がたまりまくったら絶対水が汚くなるなと思ったからなのと、滝壺の魚の数を減らして自分の泳ぐ距離を増やして少しでも鍛えられたらいいなと言う願望が含まれている。


 と、柵の間隔を広げた後に休憩も兼ねていた事を思い出して泉の水を汲んでから訓練場に向かう。休憩もしっかりと出来たのでまた魔方陣の試し打ちを再開する。


初級の魔方陣よりも描いた量が少ないとはいえ、描かれている文字の数が多いので初級の魔方陣よりも多く発動しなければならない。使用魔力量も多いのでそれなりに疲れる作業になるだろう。


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