訓練場作成
第五五話です。
楽しんでいってください。
試し打ちや訓練をするための試験場を制作するために『錬成』の魔方陣を用意しながら手頃な壁へと向かった。『錬成』の魔方陣はこれからたくさん使いそうな気がしたので、魔方陣を描いているときに石版に掘っておいた。これならば消費されずにいくらでも使うことが出来る。その石版を片手に魔方陣を発動する。まずは広さを思い浮かべながら掘り進めていく。天井の高さは『錬成』の効果範囲の限界まで広げることにする。
掘り進めているうちに魔力がなくなりそうになってきたので泉の水を飲みに行く。
「……んくっ、んくっ、ぷはっ。いちいち飲みに来るのはめんどくさいな………。よしっ、水筒創るか。」
作業が途切れるのがいやだったので持ち歩けるように水筒を創っておこうと、やはり『錬成』を使って石製の水筒を創る。こういったときにすぐに物が創れる『錬成』は有能だな~と、とても思う。
そんなことを考えながら即席で創った水筒に泉の水を入れて訓練場の作成に戻る。
自分の最大魔力を2回ほど消費して大まかに広げることは出来た。魔力をもう一度回復させてから壁や床がきれいな平面になるようにもう一回今度は集中して『錬成』を掛けていく。数歩歩いては手をついて平面をイメージしながら『錬成』を淡々と掛けていって、最大魔力を1回消費して整地を終えた。
「ふう。結構時間かかったな。でも『錬成』の熟練度みたいなのが上がってそうだ。ここまでのやつを創ると身体的にも精神的にも疲れるわ。………少し休もう。」
一度元の部屋に戻って『異空間収納』の中から毛布を取りだして仮眠を取ることにした。なぜ毛布を入れていたのかというと自分の部屋の中では使わなさそうだったし、旅の途中で寝るときに使えないかと考えたからだ。
毛布にくるまって寝ようと思ったが、机の上に魔方陣を置いたままだったので『異空間収納』に魔方陣を収納しに行った。収納し終わった僕は毛布にくるまって寝た。
地面に直に寝ているので熟睡は出来ずに3~4時間程度寝ただけで起きてしまった。やはりベッドは必要だ。熟睡が出来なければちゃんと疲れがとれないのでしっかりと睡眠がとれる環境が早く欲しい。
まぁ元々は仮眠を取るだけの予定だったので水を飲んでから魔方陣の試し打ちに取りかかった。




