魔法大爆発
第三七話です。
楽しんでいってください。
朝ご飯を食べ終わった僕は魔方陣を考えるために一度自室へ戻った。
「よし、じゃぁ『炎弾』の改良でもしますか。」
央樹のための魔法を創るために攻撃魔法の『炎弾』を改良してみようとおもう。個人的にはまた身体強化系にならないことを願う。
考え始めて二時間後。
試作が何個か出来たので試験をしに訓練場に赴く。しっかりと人がいないことを確認してから訓練場の隅に行く。
「それじゃぁ始めるとするか。……一応ロイスさんにいてもらった方がいいかな?被害が出たら困るし。まぁいいか自分で対処しよう。」
被害が出たら困るのと、誰にも見られたくないという選択肢のなかで誰にも見られたくないと言う方が勝ってしまったので自分で対処することにした。
「よし。じゃぁ1枚目行ってみますか。」
1枚目を手に取り魔力を流した。…………何も起きないか。ステータスはどうだ?……こっちも反応無しか。
うん。やはりそんな簡単にはいかないな。1枚目ではなにも起きなかった。やっぱり分からねぇな。法則があることは分かるんだがそれがどういった物なのか分からないんじゃぁやりようがないな。
まぁまだ次もあるしどんどん試していこうか。
先ほどから昨日の試験と代わり映えしないが続いたが7枚目になってようやく変化が起こった。
魔力を流す。すると目の前に炎が出てきた。流し終わると炎が飛んでいき地面に着弾した。飛距離は少なかったが、着弾点で大爆発が起こった。
「お、おう。なんかすごいもんが出来た。……これ結構やばいと思うんですけど。」
『炎弾』を改良したらこんな風になるのか。飛距離は短かったけどそれを差し引いてあまりある攻撃力だと思う。と、そこまで考えたときに訓練場の入り口あたりが騒がしくなってきた。入り口から出てきたのは騎士団の皆さんだった。そこで団長が訓練場の隅にいる僕を見つけこちらへ向かってきた。
「今の爆発音はなんだ?また何かやらかしたのか?答えろ!」
「うっ。す、すいません。魔方陣の研究がてら試験をおこなっていたのですが。自分が意図しない魔法が出てきて爆発したんです。」
「そうか。魔方陣のことは黙っておくが、訓練場を使うときはロイスを呼んでやれ。いいな?」
「はい。分かりました。」
それだけ言って団長ひきいる騎士団の皆さんは戻っていった。
まぁ魔法が発動しただけいいとするか。この魔方陣を他の紙に映して央樹に渡そう。今日はもう疲れた。




