ま、魔力が~
第三二話です。
楽しんで行ってください。
王城に帰ってきてから僕が一番最初にしたのは移動中に創った魔方陣の試し打ちだ。だが、発動させようとして魔力を流してみてもなにも起こらなかった。
「え、まじか、どっか間違ってんのかなぁ。……もうちょいわかりやすいやつを創ってみるか。まぁまずは創ったやつを消化しねぇとなぁ。あ、そうだ。自分の状態がどうなってるのかも知りたいからステータスプレートもこまめに見ていくか。……これで全部発動しなかったら笑うしかねぇな。」
それから自分が創った魔方陣に次々と魔力を流していったがなかなか発動してくれず、からだにも異変なしという状況が続いた。そして、なにも起きない状態でとうとう最後の魔方陣になってしまった。
「あー、これで最後か~。ははは、もう移動中の時間は何だったんだよ。こりゃこの魔方陣も期待できねぇな~。もう一回作り直すしかねぇか。」
と、言いながら魔方陣を発動させようとして魔力を流してみるとなぜか身体に力というか血液が大量に身体に流れ込んできたみたいな奇妙な感覚におちいった。(血液入れた事なんてほとんどないからその表現があっているのか分からないけど。)
「え?ちょっ!う、うえっ!」
そんな初めての感覚に気持ち悪くなったのか胃液を地面に吐き出した。
「はぁ、はぁ、うっ!うぅ~、うえっ!」
がんばって吐き気を抑えようと試みるが、ちゃちな抵抗もむなしくまた吐き出してしまった。
「き、気持ち悪い。み、みずっ!」
給水所まで走って水を飲みにいき水をがぶがぶ飲んだ。
「はぁ、はぁ、気持ち悪い。……なんでこうなったんだ?ちょっとステータス見てみるか。」
どうにか気持ち悪さを抑えながらステータスプレートを見てみると……
「うわ~、魔力と魔耐が1000ちかくある……。なぜこうなった。やっぱさっきの魔方陣か?適当に創ったやつで普通こうなるか?てか魔力を上げる魔法なんてあったっけ?なかったよな~。やばそう。」
なぜか魔力と魔耐がもとの5倍以上になっている事に気づき、考察を始めた。
(ん?これって『永久付与』できるのか?出来たら魔力が無くなる事が無くなるんじゃね?そんでもって魔力大量に使う魔法も容易に発動できるんじゃね?)
と、この魔法にも『永久付与』が出来ることに気付き、変なことを考え始めた。
(まぁ、めんどくさいから今日はもうお風呂にはいって寝よ。)
考え始めたはいいがいつもの『めんどくさがり』が出てしまったので、この話題は明日に持ち越しになってしまった。




