国王登場!
第三話です。
楽しんで行ってください。
ゴゴゴと音を立てて開いた扉の奥は白い光で満たされていた。
「さぁ、この扉の向こうへ行ったら訓練の出来る場所に行けます。その訓練所には指導してくれる人がいます。そこは王都の王城の中の訓練場です。……では、魔人族を負かすための訓練を頑張ってきてください。応援をしていますよ。」
サルブはそんなことを言ってクラスメイト達を扉の奥に行くよう促した。
クラスメイト達と僕が扉をくぐったら今度は、豪奢な装飾が施された部屋に出た。扉の前には王冠をかぶった初老の男性とティアラをつけた女性と10代後半と思われるかわいらしい少女と10代前半と思われる顔の造形がしっかりとした少年がたっていた。
「ようこそおいでくださいました神の選抜者ご一行様。教皇様より話は聞いております。」
と、初老の男性が言いながらお辞儀をした。それと一緒に後ろの三人もお辞儀をした。
それにつられたのは……クラスメイト達だった。
「あ…いえ、どうも」
「え…そんなかんじなの!?」
そんな感じでクラスメイト達は動揺をしていた。
「では、私たちの自己紹介とこの世界の事情の話をかねて少し広めの講堂に行きましょう。」
だが、クラスメイト達の動揺はどこ吹く風といった様子で淡々と話を進めていく初老の男性に涙目になるクラスメイト達。
とまぁ、それはおいといて。初老の男性の後についていくクラスメイト達。ついた先は(……うん……………広すぎだろ!!!いや落ち着くんだ俺こんなことに動揺していてはこの先動揺しっぱなしになるぞ!!!)
動揺によって少し一人称が変わっている気がするが気にしないでくれ。これは、動揺によるものなのだからっ!
僕が動揺しているうちにもクラスメイト達は次々と席に着いていった。全員が席に着き終わると初老の男性が話し出した。
「さて、私は国王で名前は『ゴルガ』と言います。こちらの女性は私の妃で名前は『サルファ』と言う。そして私の子であるこの子達は、女の子の方が『サーナ』、男の子の方が『イグル』と言います。」
それから僕たちの自己紹介を順々にしていった。
「では次にこの世界の事情について話しましょうか。この世界は『マルカ』という私たちが今いる大陸だけで構成された世界です。ここには人族・魔人族・獣人族という種族と魔物という害獣がいます。人族は、一番数が多くこの大陸マルカの南一帯に領土を持っています。この人族は魔法の属性に適正がある者とないものがいます。それに対し魔人族は、一番数が少なく北に領土を持っています。そして魔人族は生まれたときから魔法に全属性適性があり生まれたときから戦闘が出来る体になっています。獣人族は、数は魔人族・人族の中間といったところで魔法に適性がない代わりに身体能力が優れていて並の人や魔人では倒すことも出来ません。こいつらは東一帯の樹海に領土を持っています。」