猪と戦いました
第二三話です。
楽しんでいってください。
ロイスさん達騎士団パーティーを引き連れた僕はサニフト平原のひらけた場所で臨戦態勢をとっていた。
「じゃぁ僕を含めた数人で魔物を引き連れてくるからもし魔物が来ても大丈夫なように気を抜かないようにこの姿勢で待っていてくれ。」
「はい。お願いします。」
そう言いながらロイスさんは平原を駆けていった。
(うーん、このまま何もせずに待ってるのはつらいな。話でも出来るかな?)
「すいません、暇なんで話でもしていませんか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
「それじゃぁ……質問になっちゃうんですけど、皆さんは僕についてきちゃっていいんですか?」
「大丈夫ですよ。サニフトに来た騎士は全員皆さんの護衛という感じで手配された者達ですのでご心配は無用です。」
「そうなんですか。僕が言うのも何ですけど、大変ですね。」
「いえ、これが僕たちに与えられた仕事ですので。それに皆さんといると楽しいので大丈夫ですよ。」
「それはありがとうございます。……あ、ロイスさん達が来ましたね。」
「はい。……おい、臨戦態勢だ。気を引き締めていくぞ!」
「「「「はいっ!」」」」
そこからロイスさん達がパーティーの後ろに下がって待っていた僕たちは魔物と対峙した。
「惹きつけ役は私たちがいたします!なので滝さまは思う存分戦ってください!」
「はいっ!」
その言葉を皮切りに僕は魔物に向かっていった。その魔物は猪みたいな四足歩行の魔物だったので突進をよけて横っ腹にナイフでどんどん切りつけていった。しかしそれでは決定打にならないので攻撃力のある火属性の魔法を使うために騎士の人達に足止めをしてもらって最後に火属性中級魔法の『火槍』で猪型の魔物を貫いて倒した。
「最後のはいい攻撃でしたね。魔法の判断もよかったです。」
さっき話していた騎士の人が賞賛してきた。
「はい。ありがとうございます」
「では、また僕たちは魔物を引き連れてくるからさっきと同様に待っててね。」
「あ、はい。」
そしてロイスさん達は休みもなしにまた魔物を探しに行った。
(いや、体力ありすぎだろ)
ちなみにこの訓練は日が完全に落ちる直前まで行われた。




