器用貧乏ではないよっ!?
第一八話です。
楽しんでいってください。
僕は騎士団の面々と一緒にサニフト平原で魔物狩りをしていた。
「やー、君の支援魔法と攻撃魔法はすごく役に立つね。それに自分も前に出れるときた。なんか器用貧乏になりそうだね。」
「いや、それは言わないでくださいよ。気にしてたことなんですから。」
「ははは、それはすまないね。」
「まぁそれはいいですけど……僕と一緒だとやりやすいですか?」
「うん。やりやすいよ。ただ、もう少し多彩な魔法が使えた方がいいと思うけどね。」
「そうですか。僕の場合は魔力量が少ないだけなんですけどね。」
「そこは特訓していくしかないね。頑張れば量も多くなっていくから魔法をバンバン撃っておくといいよ。」
「そうなんですか。じゃぁ魔法をいっぱい撃っていくので前衛よろしくお願いします。」
「うん。わかったよ。魔力が切れたときは魔力回復薬を飲んでいいからね。」
「はい。」
そんなことを話ながら僕たちは魔物を探索しては殲滅していった。
首をすっぱりと切られた狼型の魔物、内臓が飛び出てこと切れている猪型の魔物などなどいろいろな死に方をした魔物が平原に転がっている。それは素材として利用できる物が多いのだがバックに入りきらないと最初の方で分かったので、殺すだけ殺して後で素材のいい部分を魔物からはいでいこうと騎士団の人達と話し合ったからこのような惨状が平原に広がっているのだ。そしてふと気づくと日が西の方に傾いていた。
「あ~そろそろ日が落ちてきたから素材をとりながら町に戻ろうか。」
「分かりました。帰りも警戒を解かずに帰りましょう。」
「そうだね。帰るときに死んじゃったら元も子もないからね。お前達も警戒して行けよ。」
「「「はっ!」」」
他の騎士の人達が「しゅばっ!」っとほれぼれするような敬礼をした。
「よし。リークとフェルスは魔物の解体、そのほかは周りの警戒だ。きびきびと動いて町に戻るぞ。」
「「「はっ!」」」 「はいっ!」
それからは順調に素材を回収して町に無事たどり着けた。そのときにはもう大半のクラスメイト達は広場に集まっていた。集まってないパーティーは勇者パーティーだけのようだ。
……そんなことを考えていたら勇者パーティーが広場に入ってきた。
それと同時に団長も入ってきたのでみんながすぐに整列した。
「よしっ!みんなそろってるな。それじゃ今日は解散っ!ゆっくりと休んで明日に備えておけよ!」




