団長が秘密を守ろうとしてません
第十七話です。
楽しんでいってください。
「みんな気をつけて魔物に挑むんだぞ!それじゃ僕たちは離れたところでやっているのでみんなを任せました。」
そう言いながら禄村岩士はクラスメイトの最精鋭パーティーで平原を駆けていった。
そのパーティーメンバーは、岩士も含めて男五人、女三人と言った少数精鋭だった。
男の方は、
『禄村岩士』勇者という職業をもったいけ好かないイケメン
『水野清悟』格闘家という職業をもった筋骨隆々の熊みたいにでかい脳筋
『石黒大吾』暗殺者という職業をもった細身だがしっかりと筋肉がついたちょっと頭いいやつ
『田村伯太』降霊術士という職業をもった少し根暗そうな細長いめがね野郎
『奥村牧人』支援術士という職業をもった元気のいいムードメーカー
といったなかなかクセのある男性陣が勢揃いしていたのに対して
女子の方は、
『空野春』治癒術士という職業をもったおとなしめののほほんとした感じの人
『山原蒼花』剣士という職業をもったクールビューティー
『小崎凜』結界術士という職業をもった小柄でちょこちょこと走り回ってそうな感じの人
という見ていると心が落ち着くような感じがする三人組だ。
駆けていった八人と団長を抜いたクラスメイトと騎士の人達はそれぞれわかれて、一パーティー五人くらいを目安にして組んでいったらまた僕だけ残ってしまった。
(またかよ。部屋割りでも残ってパーティー組みでも残るってどんだけだよ悲しすぎるよ)
「あー、余っちゃったね。じゃあ僕たちも4・5人余ったから君と僕たちでパーティーを組もうか。」
「あ、ありがとうございます。ほんとにすいません。」
「いいよいいよ。僕も君の魔法がどんな物かみてみたいしね。」
小声で耳打ちしてきた言葉を聞いてびっくりしたので
「どこでそんな情報をっ!?」
とすこし声を荒げてしまった。
「いやー、団長たちが話してるところをこそっと聞いちゃったんだよね~」
(あの団長ども二人でいるときでも注意しとけよっ)
そんな悪態を心の中でつぶやきつつ
「いやいや僕の魔法を見てもあまり面白くありませんって。」
「じゃ今度僕と君の二人きりで見せてよ。」
「わ、分かりましたからこのことは誰にも話さないでくださいね。」
「うんわかったよ。じゃ僕たちも魔物退治に行こうか。」
「あ、はい。わかりました。いきましょう。」
(あの魔法を使うと焦っちゃうんだよなぁ。まぁいいかしょうがない)




