『ブレインライト』
第一〇七話です。
楽しんでいってください。
さぁ。さっそく今考えた案を実行してみようか。ただ、どのような式にするか考えてからやらなきゃできるものもできないのでそこはちゃんとやるが……。とりあえず二つとも先に創っておくか。
アナログの読み込みなら今の知識量でもやっていけそうだし、記憶の埋め込みは、何なら『ブレインマップ』を流用して相手に付与できる式に改編しちゃえばある程度はオーケーだろう。
構成を考え始めて約三〇分、そろそろ両方とも構想がまとまってきた。この構想をもとに紙面へとその図面を描いていき、更に三〇分後、ようやく二つの魔法陣が完成した。
「よし。これで完成だ。後は試すだけなんだけど、どの知識を脳内に書き込むかだが。……メモ帳に書いてある単語でやってみるか。」
未だに覚えられていない単語とかもあるので、それに対して使ってみて書き込みがされたのか確かめてみることにしよう。
「んじゃま、さっそく。」
そういうことですぐにメモ帳を取り出して使ってみることにした。これが成功すれば、どんな知識も記憶ができるので覚えるということをしなくなりそうで怖いが、その時はそのときだろう。
魔法陣に魔力を流して、読み込みの目標をメモ帳の単語に設定し、書き込みの目標を自分の脳へと設定した。その途端、軽い頭痛に苛まれた。でも、これくらいは『ブレインマップ』と比べ物にならないくらいの弱い痛みなので耐えることは容易い。
「………………さぁ、どうだろうな。ちゃんと書き込まれてるかテストだ。」
テストすると言っても、記憶を整理するような感覚で確かめるというだけなので、簡単な確認のようなものだ。………………どうやら書き込みは成功したようだ。ちゃんと脳内に覚えられていなかった単語が新しい記憶として浮かんできた。
「成功だな。魔法陣が完成したのはいいが、これを多用はしたくないな。本当に覚えられないものとか、時間がないときだけの使用に自分で制限を設けておくか。まぁ、とりあえずこの魔法は『ブレインライト』としておこう。」
『ブレインライト』を試し終わった俺は、次の魔法陣も試してみようと思ったのだが、対象となる敵がいないのでとりあえず洞窟の方にでも出かけることにした。
今回は遅くなったうえに短くて済みません。
次回はおそらく長くできると思うのでお楽しみに!




