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呆然

第一〇三話です。

楽しんでいってください。

 指示を出してから大部屋を制圧するのにあまり時間はかからなかった。それよりも、その倒した魔物から魔石を取り出すことの方が時間がかかってしまった。


「いや~倒すまではいいけど、やっぱり魔石の取り出しが慣れないな~」


 俺はそうつぶやく。そのつぶやきに圭吾が反応した。


「そうだな。ナイフ片手に魔物とはいえ人型の体を解体してるわけだしな。まぁ、慣れないとやっていけないから慣れろ。」

「…へ~い、わかったよ。」


 意外と強く言う圭吾に少し驚きつつも返事を返す。いつまでも嫌だとは言ってられないからな。



「そんじゃさっき言ったとおり、この部屋の探索も終わったし、あとは引き返すか。」


 休憩もある程度済んだところで俺は話を持ち上げる。


「そうだな今回の探索はこれでおしまいにしよう。帰りも気を引き締めながら無事に帰るぞ。」


 圭吾がそう返し、ほかの面々もうなずいている。そこで号令をかける。


「じゃ、帰りも安全第一で気を引き締めて戻るぞ!」

「「「「「おう!!」」」」」




央樹が号令をかけたその頃、目を覚ました者がいた。


「…………………ん?………こ、こは……?」


 そいつは、まだ今いる場所に思い至っていないようだ。


「……………………………そうだ!ここは迷宮の拠点で、俺は魔法陣の試用をしていたときに頭痛で倒れたんだった。」


 そう。その者とは滝のことである。


 意識が落ちる前の状況が断片的にしか思い出せなかったので、泉の近くまでどうやってただりついたのか疑問におもったが、そんなことはどうでもいい。


 頭の中に違和感があるのだ。例えようもない違和感が頭の中でくすぶっている。それに意識を向けてみると、何やら図面のようなものが浮かび上がってきた。


「なんだこれ?……図面?むっちゃがたがたしてるな。……ん?一か所だけ四角形の場所がある。それに……なんだ?この光点。……っ!」


 いろいろな情報が一気に入り込んできて少し頭痛がしてきたが、この図面の構成に見覚えがある気がして記憶を探ってみると…………なんと、この部屋の詳細な地図が頭の中で出来上がっていたのだ。驚くべきことであった。それに加えて、この部屋以外にもかなりの範囲、地図が出来上がっている。壁の向こうの様子もわかるようになっていた。そして、自分のものと思われる光点以外にも光点が約半径百メートルほどの範囲に広がっているのも確認できる。


「なんだよ、これ………。いくら何でもやばすぎないか?……道がわかるだけじゃなく、生物の位置までわかるのか?一体どんな魔法陣を創ったんだ……。」


 俺は頭痛も忘れてただ呆然とするしかなかった。


先週は投稿できなくてすみませんでした。

明日も投稿します。

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