転生じゃなくね!?
目が覚めると、俺は薄暗い洞窟の中にいた。
俺手も足もなく、ただ空中に浮いているようだった。
俺どうなったんだ...
[ガルガンドに転生いたしました。]
突然俺の頭に無機質な声が鳴り響いた。
『えっ誰かいるのか?』
尋ねてみるが返事はなかった。
幻聴でも聞こえたのか?。
[いえ、スキル アルファからの返答です]
また頭の中に声が出て鳴り響く。
スキル?なんのことだ?とりあえずあれから何が起こったのだろうか。
[輪廻転生よりガルガンドに転生しました。本当なら人間の子供に転生するはずなだったのですが、場所がランダムなため、この反転迷宮に干渉され、人間から反転してゴーストとして転生しました。]
はぁ!?俺ゴーストなの!?それって転生できてなくね?
[いえ、ゴーストも魔物として生きています。転生としては成立します。]
むぅ、そうなのか。まあ、とりあえずそれは置いておいて。お前はなんなんだ?
[私はスキル アルファの能力の一部のヘルプ です。
ヘルプの能力はスキル保持者への助言と質問の回答です]
なるほど。一部ということは他にも効果があるのか?
[あります。他に解析があります。解析の能力は自他のステータスを見ることができます。]
じゃあ、ヘルプ!俺のステータスを見せてくれ!
名前 ゴースト
種族 半霊族
性別 なし
物理攻撃 10
物理防御 ∞
魔法攻撃 10
魔法耐性 1
スキル
回収 霊魔法 炎魔法 アルファ 反魔法
称号
転生車
なるほど。霊体だから物理攻撃きかないから∞なのか、で、なんで、物理攻撃10あるんだ?
[他世界転生体は一年間神の加護で守られますが、反転迷宮の反転の力と相殺した結果それぞれの力が中途半端にかかったようです。だから、物理攻撃出来ます。]
まじか、てか、ゴースト物理攻撃ありって近接神じゃん!
[この世界には魔法属性が付与された剣があります。]
ダメだったそんな甘くなかった。
無双は出来ないようだ。
なら、とりあえずほかの能力も説明してくれ。
[回収 瀕死 死亡状態相手に取り憑いて能力を奪うスキル
炎魔法 炎を駆使する魔法
半魔法 魔法を反射、吸収、打消する魔法]
なるほど。なんで俺はアルファを含めてそんなスキルを持っているんだ?
[他世界転生体の初期スキルは生前の影響を強く受けます。また、反転と加護が相殺しあった残骸がスキルとして発現したと思われます。]
なるほどね...。回収、炎両方前世でお世話になったな。半魔法は反転の力だろう。つか、称号、俺をバカにしてるようにしか見えないな...。
そんなことを考えていると、背後に違和感を感じた。振り返るとそこには...