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プロローグ

 この学校には誰もが認める美少女がいる。

 スポーツ万能、成績優秀、おまけにスタイル抜群。完璧すぎて逆に何か欠点はないのか?と思うぐらいだ。


 いつもどこかの男子生徒が「マジで可愛いよな。彼女にしてぇぇー!」と声大きく、言っているのをよく耳にする。

 その完璧美少女―雪野凉葉のことをおそらく知らない人はこの学校にはいないだろう。


 髪が肩にかかるくらいのセミロングスタイル。彼女の凛とした性格を印象づける切れ長の瞳。そして整った鼻筋ときめ細やかな白い肌。――きっと誰もが見ても美少女と認定するに違いない。


 その美貌にいったい何人の男子生徒が心を奪われただろうか?男子生徒の大半は心を奪われたと言っても過言ではないだろう。


彼女へ告白したという話は何度も聞く。でも彼女に「いいよ」と返事をもらった男子は一人もいない。皆フラれている。

 「クソーー!!雪野さんにフラれたーー!!」と教室の入り口付近で悔しさを言葉にする男子生徒が一人。その男子生徒の周りには慰めている生徒が何人かいた。


 「あーあ可愛そうに…」

 俺――北条楓は窓際の一番後ろの自分の席からフラれた男子生徒に目を向け、誰もきこえない声でそう言っていた。


 まぁ、正直俺はどうでもいいけどね…別に好きでもないし、興味ないし、ただ平穏に学校生活送ればいいや……


 「ふわぁーー眠たい、ちょっと一寝入りしよっと」

 俺は机に突っ伏し、日光を浴び気持ちよく寝たのだった。





 

 




「ごめんなさい!」

 体育館の裏で知らない男の子が私――雪野凉葉に「好きです!僕と付き合ってください!」と告白してきた。


 けど、私はその子の告白を断った。すごくうれしかったんだよ??だって勇気だして告白してくれたから。

 

 で、でもね? 私は好きな人がいるの!すっごくすっごく大好きな人がいるの!でも、あの人たぶん私のこと知らないと思うし……てゆうか私のこと覚えてるかな???たぶん覚えてないよね……あの時のこと。


 私はあの時、あの人に救われたことがきっかけで恋をしたの。初めて男の子を好きになったの。 


 でも…私、あの時以来あの人と喋ったことないし。

 ど、どーしよ…


 で、でも!絶対振り向かせて見せる!あの人はすっごくいい人だから、他の子に取られちゃうかもしれない!!私の勘だけどね!!


 が、頑張るのよ雪野凉葉!ぜ、絶対にあの人の彼女になるんだから!!!

 

 

 

 


 

 

 

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