ⅡのⅠ
たまにはコメディーはいかがです?
「ねエ、知ってましたか?」
「お前がバカでアホだという悲しい事実をか?知ってるぜ、勿論。」
ピアノと黒板。3人分のリュック。そして・・・ギターケースとギター、ベースケースにベース、ドラム。それが置いてあるこの部屋は“旧音楽室”である。この部屋に荷物の数と不釣り合いの2名の生徒がいた。
背の小さな少女とその少女をいじめている少年。少年は平均よりも高い身長で、それなりに顔がいい。反対に少女は身長は低いうえに、それなりどころではなく顔がいい。
「私は桐谷先輩よりも馬鹿じゃないと思います!!それと、チョコ食べすぎですよっ」
少女は子犬のようにキャンキャンと騒ぐ。それに少年は、
「うるっせーなチビ華!!チョコを食べ過ぎたら鼻血出るっつーのは迷信だから安心しろ」
と、これまた大型犬のように吠えた。旧音楽室で話しているから、外部に漏れる心配などないであろう、この馬鹿な会話。そこに一人の少年が入ってきた。桐谷先輩と呼ばれた少年よりも大人びて見える黒髪の少年だ。制服をだるそうに着崩している。
「ハロハロー!!龍華、キリタンポ。」
「キリタンポじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!ふざけんなよ、龍羅っ」
龍羅と呼ばれた少年は龍華と呼ばれた少女に少し似ていた。特に、顔の良さが。桐谷はキリタンポが余程気に入らないのか、先ほどと同様に吠えていた。それはそれはバカみたいに。
「お兄ちゃんだ。てか、桐谷先輩知らないんですか?」
「え?お兄ちゃんをスルーですか?」
馬鹿な兄弟のキャッチボールになっていない会話は一方的に終わった。それも短く。
「チョコって、ハナを痒くさせちゃうからハナをこすって鼻血でちゃうんですよ。」
「何でそういうことは知ってて、チョコレートって英語でかけないんだよっ!」
「お兄ちゃんはスルーのままですか?」
この凸凹な三人・・・。身長もだが、話も凸凹なのである。そして、龍華と桐谷は同じくらいにバカである。龍羅はそれなりに頭がいいのだが、若干シスコンだ。
龍華は兄である龍羅をひたすらスルーしていた。・・・まるで龍羅がお化けになって自己主張しているようだ。
「ねえーお兄ちゃんはスr・・・」
「いい加減うるサーーーーーい。黙らっしゃい」
妹に怒られる兄。兄の威厳はどこへやら。
そこにまた、一人の少女が現れた。龍華よりも15cmほど高い少女だ。顔は良いほうで、リュックと棒を持っていた。バチ、とも言う。
「龍華ーー!!遅れてゴメンネ。桐谷先輩にセクハラされてない?」
「されてないよー」
「だれがするか、こんなちび!!」
「なんだとキリタンポォォォォォ!!」
・・・上から、少女、龍華、桐谷、龍羅である。本当に馬鹿な集団であることがもう、おわかりであろう。これがもし、音楽室でなく防音対策の施されていないところでやっていたかと思うと恐ろしい。想像しないのが身のためである。
「それにしても柚音。どうかしたの?」
「遅れた理由?」
龍華の質問に柚音が答え、さらに龍華がこくりと頷いて答えた。柚音は荷物を置きながら、
「ちょっと非常階段に呼び出されて。」
「いじめられたの?!」
龍華に勘違いさせられた。さすがに誤解を解く。
「んー・・・告白?」
いろんな意味でいい性格の柚音はよく呼び出されます。呼び出しも、いろんな意味を含めて。龍華たちは地味に反応した。よくあることなのだろう。
「ねぇ。今日の練習は?」
おわかりだろうか、この人たちの目的は。きっとわからないだろう。この人たちは部活の活動をするために、わざわざ旧校舎まで来ているのだ。ちなみに部活名は軽音楽部。
そして今日も馬鹿な凸凹メンバーで
「練習しますか。」
青春?中である。
※注意
チョコレイトの性質はうろ覚えで書いているので、間違えている可能性があります。申し訳ありません。
いかがでしたか?
お付き合いいただき感謝です。
これからもよろしくお願いします。




