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第58章【共通の敵、守るために戦う意味】


【幻想郷・博麗神社の裏庭】

静かな風が、午後の陽だまりの中を通り過ぎる。霊夢はひとり、神社の裏の林で木に寄りかかっていた。


彼女の脳裏をよぎるのは、無差別な憎悪で襲いかかる敵――テロリストの存在だった。正義でも悪でもない。理解も交渉もできない敵。


そんな霊夢の背に、ふと腕が回された。


「おーい、霊夢。隠れてんじゃないよ」


魔理沙だった。霊夢が振り返る前に、その手が彼女の背をポンと叩く。


「悩んでんだろ? でもな、お前が壊れそうな時はあたしが止める。だから、安心しな。あたしがついてるぜ!」


その言葉に、霊夢の心に小さな光が差し込む。


「……ありがとう、魔理沙」


そこに、静かに近づいてきたのは茨木華扇だった。


「霊夢。あなたの苦悩はよくわかるわ。私も同じように悩んでいる。でも――戦いの目的は守ること。その根本を見失わないで。あなたは博麗の巫女、幻想郷の要。そのあなたが崩れたら、この世界も危うい」


そう言って、華扇は霊夢の頭を優しく撫でた。


霊夢は少し涙ぐみながら、小さく頷いた。


「……うん、ありがとう。みんな。わたし、忘れない。“守るための戦い”ってこと。わたし、また立ち上がるよ」


【外の世界・在日米軍司令部/幻想郷安全保障会議】

一方その頃、マクファーソン准将は、日本の総理大臣、アメリカ大使、幻想郷の賢者・八雲紫を交えた緊急安全保障会議に出席していた。


大画面に映し出される、フーシ派の過激な声明と、幻想郷への潜入ルートの可能性。


「彼らは理屈で動きません。交渉の余地は皆無。幻想郷を“異教の地”と断定し、爆破や無差別襲撃の対象としています」


マクファーソン准将は冷静に語る。


「この敵に対しては、国家も幻想も関係ありません。我々の敵は“破壊”そのもの。共通の敵です」


総理は重い表情で頷いた。


「……これはもはや、地上の安全保障問題だけではない。幻想郷との協調は必要不可欠です」


紫も静かに口を開いた。


「ならば、この“幻想郷”もまた地上の一部として歩まねばならない時が来たのでしょうね」


【神社本殿・夕暮れ】

その夜、博麗神社では小さな集まりが開かれていた。霊夢の呼びかけで、魔理沙、華扇、早苗、アリス、萃香、紫、そして朝田三佐らが集う。


霊夢は改めて皆の前に立ち、はっきりと言った。


「今回の敵は、“わかり合えない敵”。幻想郷を滅ぼす気で来る。だから私は……守るために戦うことを選ぶ。自分の心がどれだけ揺らいでも、仲間たちがいる限り、私は折れない」


皆が静かに頷く。


山森一佐『そうだ、よく言った霊夢さん』


朝田三佐も一歩前に出て言った。


「霊夢さん。私たち自衛隊も、守るために戦います。あなたの覚悟、しっかり受け止めました」


アリスが静かに微笑み、魔理沙は霊夢の隣で腕を組んだ。


「ま、やるしかないってこったな。あたしたちの幻想郷を、誰にも好き勝手させないためにな!」


スターリング大尉『その通りだ、魔理沙さん』


スターリング大尉『自分は長年テロと戦ってきた、だから言える、奴らは一度敵と認めた相手には容赦などしない

それに手段も選ばないだろう、そんな敵が今やってきた

我々は立ち上がらなければならない、なんのためか…

無力な人々を守るためにだ』


スターリング大尉は我々の背後には守るべき人々が存在することを伝えた

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