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紅魔館襲撃作戦3


紅魔館・外周 防衛ライン


 銃声、爆音、そして魔力のうねりが交差する中、紅魔館の外壁を突破した北朝鮮部隊が突入を開始した。


 しかし、彼らを迎え撃つのは、NATOでも随一の戦闘集団だった。


 ――空間が揺れる。


 「《ザ・ワールド》」


 十六夜咲夜のナイフが、静寂の時の中を滑る。時間を止めての襲撃に、突入部隊の半数が動く間もなく倒れ伏す。


 「紅魔館は、そう簡単には落ちませんわ」


北朝鮮兵士『このクソ野郎…』Cz-75を向ける

 その背後から、拳銃片手に駆けつけたのはスターリング大尉。


 「左翼、残存5名!咲夜さん、右回りで包囲を!」


 「了解しました」


紅魔館 内部 中央ホール付近


 魔法の光が炸裂する。突入してきた特殊部隊が放った閃光弾の直後、紅い波動が逆流のように炸裂した。


 「《グングニル》!」


 レミリア・スカーレットが宙を舞い、紅い弾幕が敵陣を吹き飛ばす。弾道は鋭く、まるで怒りを込めた刃のよう。


 その傍らではフランドールが叫ぶ。


 「こーわしちゃえぇぇぇっ!!!」


 ラグナロク級の破壊魔法が炸裂。館の一部が崩れそうになるも、パチュリーの防御結界が寸前で抑える。


 「フラン、少しは自制して!」


 「うんっ!でも、あいつらは絶対に許さない!」


地下階・避難シェルター


 代表たちは落ち着いた様子で銃を手にしていた。


 紅琳がイギリス代表に短く言う。


 「ここは私が守ります。……生きて帰ってください。あなたたちの言葉は、幻想郷にとって必要です」


 代表たちは頷き、再び構え直す。


 その時、通信機が鳴った。


 「こちら護衛艦きりさめ――状況を確認した。上空からの火力支援を開始する。目標座標、紅魔館南西外周、敵小隊。照準完了――発射!」


空中――護衛艦「きりさめ」艦橋


 鬼頭艦長が双眼鏡を置き、冷静に指示を出した。


 「76mm速射砲、威嚇射撃。味方に当てるなよ。接近してくる敵は対人火器で逐次排除。狙撃班、展開準備」


 電子音と共に、艦首の砲が旋回。火を噴いた。


 ドォォンッ!


 爆発と閃光が紅魔館外壁の周囲に走る。突入準備中の北朝鮮兵の何人かが吹き飛ばされた。


空中再び――UH-1J


 「敵の火線、緩んだぞ!今だ、降下する!」


 朝田三佐が叫ぶ。UH-1Jは急降下、紅魔館裏手にホットランディングする。


 まず飛び出したのは山森一佐。


 「警戒線を確保!パク大尉、ニコ中佐は左翼へ!」


 続いて霊夢と魔理沙が飛び降り、前方へと駆けていく。


 「こんなやり方、許せない……っ!」


 「魔理沙、行くよ!」


 博麗の御札と八卦炉の閃光が、弾道を描いて突撃してきた部隊を吹き飛ばす。


 パク大尉は叫んだ。


 「北側の屋根裏にスナイパーあり!警戒しろ!」


その瞬間、SVDを構えていた北朝鮮兵士が倒れる

【きりさめ】が展開している艦橋から狙撃班が

M24対人狙撃銃で撃ち抜いたのだ


紅魔館内部・連絡通路


 ラミレス大尉が突入、素早く制圧行動に入る。


 「VIP防衛完了!だが状況は依然として流動的!」


 背後ではアレン少佐が援護に入る。


 「増援が入った。きりさめの支援で外周は持ち直してる!」


 スターリング大尉が短く無線に答えた。


 「了解。だが、まだ終わってない……グローバル・

フォースの名に懸けて、敵を一人も通すな」


北朝鮮軍部隊・後衛地点


 部隊長ジュアン大尉が激昂する。


 「幻想郷の“妖怪”どもに……ここまでやられるとは……!」


 通信機越しに後方支援要請を叫ぼうとしたその時――


 銃声。


 「なっ――ぐはっ」


 彼の肩を狙撃弾が撃ち抜いた。倒れ込むジュアン。彼の視界に映ったのは、遠方で銃を構える一人の自衛官――朝田三佐だった。


紅魔館・戦況転換の兆し


 戦闘は苛烈を極めるが、援軍の到着、魔法と軍事の融合、そして“守る意思”が次第に戦況を変えつつある。


 星のように赤く光る弾幕と、閃光の銃火が幻想郷の空を照らしていた。


 この夜、紅魔館は“要塞”【レッド・フォートレス】となった

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