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紅魔館襲撃作戦2


幻想郷上空――UH-1J多用途ヘリ内。


 山森一佐・朝田三佐・博麗霊夢・霧雨魔理沙・パク大尉・ニコ中佐を乗せたUH-1Jが、紅魔館上空に到達した。


 下方には閃光と爆音、硝煙と銃声。交戦の渦中にある紅い館が見える。


 しかし――。


 「接近、11時方向!敵、PKM重機関銃を展開!」


 ガンッ――!


 機体の側面を撃ち抜く衝撃。激しく揺れたヘリはすぐさま機動回避を開始。パイロットが叫ぶ。


 舘村三尉(パイロット)「着陸不可能!いったん高度を取って離脱します!」


 朝田は歯を食いしばりながらも冷静に指示を出す。


 山森一佐「無理はするな。援護の体勢を整えよう!」


同時刻:紅魔館 地下避難区画


 レミリア・スカーレットとその仲間たち、そして避難を完了したイギリス代表とスペイン代表が一室に集められていた。


 スターリング大尉は銃を構えながら状況を整理していた。


 「援軍到着までは、我々で持ちこたえます。皆様、どうかここで――」


 その言葉を遮るように、イギリス代表が歩み出た。


 「スターリング大尉。我々にも銃を渡してほしい」


 大尉が驚いたように目を見開く。


 「……ご冗談でしょう。あなた方は外交官です」


 スペイン代表が静かに語る。


 「そうです。しかしかつて、我々は軍人でもありました。アフガニスタン、イエメン、シリア……あらゆる戦場で戦い、そして今、平和を選んでここにいる」


 「だが、戦場は我々を選ばない。我々は“備えるべき時”が来たら、再び立ち上がる覚悟をしていた」


 スターリングは数秒の沈黙ののち、真剣な眼差しで二人を見つめる。


 「……了解です。だがあくまで最終防衛線として。味方がやられたときの“最後の要"としてですよ」


 二人は頷き、用意された予MP5短機関銃とS&M拳銃を手に取る。眼光は鋭く、今にも前線に立てる風格を宿していた。


紅魔館・大広間


 レミリアが立ち上がる。ドレスの裾を払い、真紅の瞳に怒気を宿す。


 「待って大尉、この家を……幻想郷で最も誇り高きこの館を、好き勝手に踏みにじらせはしない!」


 フランドールはいつもの天真爛漫さとは違い、姉に静かに寄り添い、頷いた。


 「お姉さま、あたし、がんばるよ」


 咲夜はナイフのホルダーを整えながらレミリアの横に並ぶ。


 「時間は私に任せてください。貴族は堂々と、優雅に敵を迎え撃つものですわ」


 パチュリーはすでに魔導書を開き、小悪魔が隣で情報端末を起動していた。


 「全周囲モニター展開用意。小悪魔、赤外線モニターの接続は?」


 「完了です、パチュリー様。敵の侵入経路、3ルート確認しました!」


 その様子を見たスターリング大尉は、静かに言う。


 「パチュリーさん、小悪魔さん。情報支援とシェルター防衛をお願いします」


 そして、紅琳に視線を送る。


 「大使と代表の護衛を。咲夜さん、交戦区域での戦闘支援をお願いしたい」2人にSIG-556・MP-7短機関銃を渡す


 最後にレミリアとフランドールに向き直る。


 「……あなたたちは本来、守られるべき存在です。しかし――」


 レミリアは微笑み、フランドールと並んで言った。


 「“守られる側”で終わるつもりはないわ」


 スターリングは深く頷いた。


 「――仲間の援護を。お願いします。レミリアさん、フランさん」拳銃のSIG-220・230


紅魔館・外周――北朝鮮部隊


 ジュアン大尉は双眼鏡を手に紅魔館を見つめていた。


 「……抵抗は予想以上だ。だが、ここを突破すれば“情報”が手に入る……!」


 前衛の兵士たちがすでに接近、壁の一部を爆破し進入を開始する。


 その瞬間、館内から閃光弾と徹甲弾が交差する。


 「敵接近!迎撃開始!」


 館の守り手たちと、侵略者たちの死闘がいま始まった――。


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