第31章:「静かなる月、騒がしき地上」
■ 月面政庁 ― 綿月姉妹と参謀会議
幻想郷における国際会談を受け、綿月依姫は月の政庁へ緊急帰還。彼女を迎えたのは、姉の綿月豊姫、そして月の高官たちである。
「あなたが……人間たちに“理解”を示すとは思わなかったわ、依姫」
「私は彼らの声に、“哀しみ”と“責任”を感じました、
ボスニアの大使の言葉と実際に戦場に出て戦ったアメリカ軍大佐の体験談…」
「それを無視して『月の理』を語ることが、正義とは思えなかったのです」
政庁内では意見が割れた。保守派は幻想郷との接触を「月の純潔を脅かす行為」として強く反対。一方、依姫と豊姫を中心とする改革派は、限定的な外交・監視関与を提案する。
「幻想郷は地上と異なる“緩衝地帯”なのかもしれませんならば、月も無関係ではいられない」
— 綿月豊姫
幻想郷 ― 博麗神社、【世界の緊張と覚悟の中で】
一方、幻想郷でも外の世界との接触が進む中、住民たちの間に不安と期待が渦巻いていた。
魔理沙:「はぁ〜NATOとか宇宙軍とか、なんだか物騒すぎるぜ、いよいよ"第3次冷戦"(米中冷戦)の余波が幻想郷にも」
咲夜:「力がある者にこそ、制御する理性が必要ですわ。お嬢様にはご理解いただけるかしら…」
霊夢:「結局、護衛艦【きりさめ】の鬼頭さんが言ったととおり私たちが守らなきゃいけないのよね。この場所も、心も…」
その会話を聞くひとりの陸上自衛官
朝田三佐『そのです、自分たちの故郷は自分たちで最後は守らなければなりません、もちろん、我々も全力を尽くして守ります』
幻想郷における防衛の一端を担うことになった自衛隊と
NATOの即応部隊は、八雲紫らの協力を得ながら、初の合同防衛演習【シールド・ライン】の準備を進めていた。
■ 現実世界 ― 北朝鮮による妨害工作の兆し
幻想郷の存在と交流が徐々に公となる中、外の世界は
未だに紛争と内戦・貿易戦争・経済危機が続く、そんな中、いよいよ北朝鮮が動き始める。
■ 北朝鮮によるスパイ活動と妨害工作(すべて実在事件に基づくもの)
対日スパイ事件(参考:2019年韓国経由の情報漏洩):
北朝鮮の対外情報調査部(RGB)所属の工作員が、日本国内でデジタル通信網の一部を傍受。
東京都内の防衛研究機関を通じミサイル・軽装甲機動車等の総合性能データを不正取得。2025年
暗号資産を用いた資金調達(2020年~):
韓国軍関係の防衛システム開発企業へのマルウェア攻撃が観測される。資金源は北朝鮮系ハッカー集団“Lazarus Group”の痕跡。
2022年 韓国統一省発表の脱北者誘拐未遂事件に関連
2025年 北朝鮮兵士が幻想郷関係者(萃香)への接近が判明。
■ テロ組織の脅威
ISIL残党グループ:幻想郷の“新興宗教的象徴性”に注目し、極端思想を流布。
アルカイダ関連組織:幻想郷が“西洋・異教の象徴”と位置付けられ、破壊対象と見なされる。
アンサール・アル・シャリア:幻想郷と魔術・秘術の共存に宗教的敵意を表明。
いずれもイラン又はロシアが裏で支援している可能性が浮上…アメリカをはじめとする諜報機関が調査を開始
「幻想郷は世界に見つかってしまった……その意味と責任を、私たち全員が背負う時が来たのです」
— 八雲 紫