第29章:『幻想郷のThe New Orde』(新秩序)と世界との条約の締結
【World News:CNNによる解説】
2025年、歴史はその流れを大きく変えた。
幻想郷という未確認空間の存在が世界に認知された今、各国政府は対応に迫られた。
一部の専門家は「これは異世界ではなく、我々の延長線上にある文化的空白地帯である」と述べ、外交的扱いの再定義が必要とされた。
その結果、「幻想郷基本条約案」が提起された。これはあくまで幻想郷の主権的立場を尊重しつつ、外界との対等な関係を段階的に構築するための枠組みである。
【条約第1条:幻想郷の主権尊重と非干渉の原則】
各国は幻想郷が独立した社会的、文化的構造を有することを認め、無断干渉を禁止する。
特に宗教・伝統・霊的要素については最大限の配慮が求められる。
【条約第2条:幻想郷政府および代表者との連絡ルートの正式承認】
幻想郷国際会議にて選出された代表者(例:八雲紫、アリス・マーガトロイド、永琳等)と、各国の幻想郷担当大使が常設連絡機関を通じて協議を行う。
これにより外交関係が段階的に「準公的」扱いとして整備された。
【条約第3条:安全保障協定と協力体制】
幻想郷周辺において発生する異常事象や、幻想郷外からの脅威に備え、
以下の体制が確立された:
多国籍防衛協力枠組み(GFDC:Gensokyo Frontier Defense Council) の設立
幻想郷側の「境界警備隊」とNATO・自衛隊による共同訓練(非戦闘的)
テロ・侵入行為に対する即時報告および共同行動体制
【条約第4条:支援・保護とインフラ協力】
外の世界の技術支援によって幻想郷のインフラ改善(例:医療・通信・水道)を非武装の民間技術協力の範囲で行う。
幻想郷住人の意思を尊重し、強制的な技術導入は禁止。代わりに「文化的互換性調整会議」によって、適切な形での導入が調整される。
永琳:「これは薬じゃないわ、“生活の術”よ。魔法と科学は、方法が違うだけで、どちらも人を助けるのよ。」
【条約第5条:限定的な貿易と経済交流】
「幻想郷交易管理機構(GMT:Gensokyo Market Trust)」が設立され、幻想郷由来の物品の流通・研究が外の世界へ段階的に許可される。
主に薬草類、魔力を帯びた鉱石、伝統工芸品などが対象。
一方で近代兵器や高度科学技術の幻想郷への流入は禁止されており、幻想郷側も外界に対して「魔術的兵器」の持ち出しを行わないことを規定。
交易はすべて「幻通貨」と呼ばれる特殊な交換単位で管理され、外貨との連動は禁止。
外の世界での魔法・能力等は混乱を引き起こしかねないため、一切受け付けない、また外の世界の人間が何等かの能力・魔法等を身に付けることを制限又は禁止する
条約違反は幻想郷の住人として扱い一切の出入りを禁止する
(外の世界における幻想郷側の能力・魔法使用を禁止又は制限し、現実世界の人間による能力等の習得を防止する
国際的な条約第9章に基く)
能力を持つのものは外の世界を訪れる際申告しその国のルールに則ること
【登場人物紹介】
アリス・マーガトロイド(国際会議場・幻想郷代表席にて)
「私たちは魔法の民。でも、心はあなたたちと同じ。"違う世界の人間"じゃない。……だからこそ、理解しあえると信じてます。」
アメリカ幻想郷特使・ジョセフ・コールマン大使:
「我々は侵略者ではない。信頼の糸を編む者だと証明したい。それがこの条約の意味だと信じている。」
【幻想郷万国博覧会 会場・開幕式】
アナウンス:「本日をもちまして、幻想郷万国博覧会を開幕いたします。ここに集うすべての民に、祝福と平和の風があらんことを!」
博覧会では、永遠亭の医療技術、河城にとりの水質浄化装置、紅魔館のエネルギー変換機などが展示され、外界の技術者たちが驚嘆する場面も描写される。
技術者『この技術はまだ研究段階のはず、これはエネルギー問題や水質悪化問題を大きく改善できるぞ!』
陸上自衛隊のOH-1が編隊を組んで飛行し夕焼けの空を
展示飛行する
会場は拍手喝采を上げた
【ロシア・オムスク地下施設】
ロシア軍幹部:「幻想郷国際会議……あれは理想主義者の遊戯にすぎん。我々の“計画”は静かに、だが確実に進んでいる……」
ヴェルニエフ上級大将(低く呟く):「幻想郷が世界と交わる時、それは——我々が最後に必要とする“鍵”だ。」