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第28:章【幻想郷国際会議と2つの万博】

「幻想郷国際会議」——それは、もはや幻想ではなかった。


ある日、各国の首脳陣が一本の安全保障専用線を通じて声を交わした。

日本政府、アメリカ政府を筆頭とするG7は一致団結し、幻想郷との"ホットライン"設置を決定。

続いてG20もこれに倣い、今や幻想郷は"世界との対話が可能な地"となりつつあった。


それは同時に、人類の歴史における新たな「文明接触」の始まりでもあった。


その中心で開催されることになった「幻想郷万国博覧会」は、幻想郷内外の文化と技術、魔法と科学が共存する舞台となり、各国の研究者や政治家、そしてメディアの注目を一身に集めていた。

まさに同時期、外の世界では「大阪万博」が華やかに開かれており、人類史上、初めて二つの“万博”が“並行して”存在するという異例の事態となった。


だが、幻想郷への出入りが明確に許可されたわけではない。結界がある場所は警察・自衛隊・在日米軍により管理されている

まるで"日本のDMZ"のよう

幻想郷は依然として“結界の内”にあり、その住人とのみ接触が認められている。

物理的な出入りは制限されたままであり、幻想郷の少女たちが外の世界に姿を現すことも、許されてはいない。


それでも、人々は願ってやまなかった。


——いつの日か、幻想郷と外の世界が、公式に、限定的ながらも自由に交流できる日が来ることを。


その一方で、ロシア連邦は静かに、確実に、動いていた。

シベリアの彼方、オムスクの地下で進む「計画」は、幻想郷の均衡を根底から揺るがすことになるかもしれない。

それが「戦争」か、「侵略」か、「新たなる秩序」かは、まだ誰にもわからなかった


総理大臣官邸・地下通信室


補佐官:「……各国、回線確立しました。まもなく幻想郷側とも接続されます。」


日本総理(受話器を握りしめつつ):

「この会談が、未来への扉を開く鍵となることを祈ろう。——幻想郷国際会議、始めようじゃないか。」


幻想郷・会議室(仮設通信施設)


八雲籃:「音声良好、こちら幻想郷。全通信系、正常稼働を確認。」


マクファーソン准将(後方に立ちながら小声で):

「……諸君、一体誰が想像しただろうか?この日、我々は魔法と霊力の地と、我がホワイトハウスが電話一本で繋がる日が来るとは…。」


関係者が拍手を送り中には涙を浮かべる者、期待する者、不安な気持ちとなる者様々な想いと考えで溢れていた


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