「炎の予兆、揺れる中東と揺らぐ秩序」
――幻想郷内、NATO指令センター臨時ブリーフィングルーム。
各国の軍服を着た男たちの視線が、ひとつのスクリーンに集中していた。
CNN速報:Breaking News
「臨時ニュースをお伝えします。
先ほど、イスラエル政府はイランに対する空爆を実施しました。
関係筋によれば、今回の空爆はイランの核開発と、ハマスへの武器供与に対する“報復”とみられています。
イラン政府からの正式な声明はまだですが、昨年の攻撃に続く形で、地域の緊張はさらに高まることが予想されます――」
画面が切り替わり、燃え上がるイラン南部の工業施設と見られる映像が映し出される。
アナウンサーの声が続く。
「なお、当局によれば、死者は複数人にのぼる見通しであり、負傷者には外国人も含まれている模様です――」
部屋にいた誰もが、無言のまま固まった。
マクファーソン准将
「……なんだと? ……クソッ! ネタニヤフ首相…堪えきれなかったか…とうとう……やりやがったか……!このままではイラク原子炉空爆の再来だ」
彼は机を力強く叩きつけた。コーヒーカップが揺れて倒れそうになる。
アレン少佐(顔をしかめて)
「イラン政府……報復するでしょうか?」
ラミレス大尉(唇を噛み)
「するだろうな……。もし本格的に報復したら、第5次中東戦争だ。クソッ……世界が崩れ始めてる……中東戦争になれば核が使われる可能性もある…」
ナイジェル中佐(英陸軍・情報部)
「インド・パキスタン…タイ・カンボジアの衝突に続き…今度は中東か…くっ……エア・インディア001便の墜落、ウズベキスタンでの政変未遂、そしてイスラエルの空爆……。最悪の連鎖だ」
マクファーソン准将(眉間に深く皺を刻み)
「バルカン、中央アジア、そして中東……全部同時に点火されたようなもんだ。
この“世界の火薬庫の火”が幻想郷に及ぶのも、時間の問題かもしれん……」
アレン少佐
「……“バンカー25”が示す“25”年の意味、これもまた……」
ラミレス大尉
「この世界がどこに向かうのか……一寸先が読めない……。幻想郷は、もう“外の世界”じゃないんだ」
補足:世界情勢の崩壊的シンクロ
エア・インディア001便墜落事故:2025年6月13日に発生したB-787墜落事故である、原因は調査中であり、国際社会はボーイング社の整備不良等が原因とみなしており混乱。ボーイング社は今年に入り事故が相次いでいる
中東戦争の再燃:イスラエル vs. イランによる地域戦争の可能性。湾岸諸国やアメリカも巻き込まれる。
幻想郷:世界秩序が崩壊する中で、唯一「秩序の交渉テーブル」が保たれている場所。
バンカー25:その計画が、「世界の崩壊に備えた最後の拠点」であったことを示唆。