第2章:境界の理(ことわり)
護衛艦「きりさめ」艦内に緊張が静かに漂う。
鬼頭艦長の指示で、飛行甲板に現れた不思議の少女・霊夢は艦内の応接室に案内された、その間わずかな警備と共にとそして席に着く。
彼女は9mmの銃口を向けられていない、むしろ「お客様」として迎えられている。それは彼女の力にある強大な能力を艦長等が"直感的に理解したががゆえの判断である。
艦橋では、船務長が中心となって艦長と霊夢の会話を録音し情報を記録日誌等に書き手止めた。
「――なるほど…貴方が話されたことが事実であれば我々は『幻想郷』という異界にあの現象と共に転移した。ここは外界からは完全に隔離された閉鎖空間。それを維持しているのは、あなたの言う『博麗の結界』つまり我々でいう国境のようなものですか?」
霊夢はこくりとうなずき
『そう考えもらって結構よ』と話す
護衛についてる立入検査隊の隊長
近藤一尉は言った
『しかし信じられません、日本に我が国にそんな場所があるとは…』
無理もないここは地図にも載っていない場所いわば秘密都市のようなものである
そう霊夢は話した、彼女の言葉から
幾多もの異変を解決したきたという
気迫というのだろうか…それが伝わってきた
乗組員の一人が手を挙げて発言した。
「しかし、それほど巨大な場所が現代の技術や衛星観測から完全に隠れているというのは……にわかには信じがたい。しかも、そこに“空を飛ぶ少女”が存在するなんて……」
そう言ったのは山岡一士長だった
無理もないだろう…私ですら理解に苦しむ状況にあるのだから…
霊夢は薄く微笑んだ。
「貴方達の信じたくない気持ちはわかるけど……信じないと、生き残れないわよ?」
そう言われ艦長である私はハッとした…なるほど
どうやらかなりの経験を積んだ少女のようだ…この感じだと戦闘経験もあるかもしれないそう思った、いや感じ取れた
鬼頭艦長は、ここで核心に触れる質問を投げかける。
「では霊夢さん――貴方は、この状況を解決できますか? 我々は任務中に意図せずこの世界へ入り、現在は本国とも同盟国とも連絡手段が絶たれている。できる限り早くこの事態を解決させ元の世界に戻りたい」
霊夢はわずかながら目を伏せる。
「それは……結界の“裂け目”が自然に開いたなら、時間が経てば閉じて戻れなくなる。でも、もし何者かが意図的にこの事態を引き起こしたとすれば――その“黒幕”を止めない限り、戻れないわ」
その瞬間、応接室が静まり返る。
「つまり、"何者か"が意図的に幻想郷と外界をつなげた可能性がある……と?」
「ええ。私の経験上言わせて貰うわ、これは異変の匂いがする。だから、あなたたち自衛官には協力してもらうわ。調査と、対処に」
「わかりました、こちらも可能な限り協力します。しかし我々は武装組織でもあります。貴方の世界のルールには、どの程度介入してすればよろしいでしょうか?」
そして霊夢はにやりと笑った。
「そのあたりは、私より“賢者”たちと話す必要があるわね。特に“八雲紫”と」
その名が告げられたとき、艦内の照明と無線にノイズが走り一瞬だけ揺らいだ。
私は"何者か"が、我々をすぐそばで監視しているかのように急激な不安とプレッシャーに襲われた
こんな緊張感は滅多にない…