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【潜在的な脅威】


【作戦会議・黒海沿岸の秘密司令室】

冷たい蛍光灯の下、地図と衛星画像が広がる作戦会議室には、ロシア語と英語が交錯する緊張が満ちていた。部屋の中央に立つのは、年季の入った制帽を深く被った男──

ヴェルニエフ上級大将。

かつてから1991年のクーデターからウクライナ危機までを渡り歩いた老将であり、今は「祖国復興」の旗印のもと、再び歴史の表舞台に足を踏み入れようとしていた。


その隣、鋭い目をした若き参謀──ペトロフ少佐が、報告書を読み上げる。


「西側の部隊が現地入りしました。JSOC──アメリカ特殊作戦軍が、幻想郷に対し情報活動を開始した模様です。恐らくゴーストフォースが…」


ヴェルニエフは静かに頷く。


「だろうな……奴らはいつも速い。だが我々も、水面下ではすでに“仕込み”を始めている。次は我々の番だ」


ペトロフは一瞬だけ逡巡し、次の言葉を口にする。


「……核融合炉の停止による電力網への陽動作戦──そして、“彼女”の拉致を?」


その目は、書類の片隅に書かれた名前を見ていた。


『霧雨魔理沙』


幻想郷の住人であり、外の世界の軍事技術への異常な興味と適応力を持つ魔法使い。そして、霊夢ら郷土防衛隊の中でも、現代兵器への理解と運用を進めている危険因子。


ヴェルニエフは重々しく言った。


「当然だ。あえて実行しよう。奴らが気づく頃には、“彼女”はもうこちらにいる」


「了解しました」


「**セヴェロドヴィンスク級原子力潜水艦

《ウラジオストク》**は予定通りに。まだ出航させるな。あくまで“抑止”として潜伏させろ。必要なのは“存在感”だ」


「フランス製装備の入手は完了しています。電子機器は全て、技術者に見せかけた工作班に受け渡しを開始。動員は36時間以内に完了予定です」


ヴェルニエフの目が静かに光った。


「よろしい。西側が幻想郷に“秩序”をもたらそうとするなら……我々は“混沌”を与えるだけだ」


静かに笑みを浮かべる老将。その声には、冷戦の亡霊すら震えるような陰が潜んでいた。


【補足・作戦の構成要素(今後の展開向け)】

作戦名オペレーション・ブラックスター(仮)

主目的魔理沙拉致および情報掌握による幻想郷の戦力把握・MKウルトラ計画を利用した洗脳・西側要人並びに幻想郷の協力者の暗殺

陽動幻想郷外縁部に設置された地下間欠センター内に存在する核融合炉の一時的停止による全域ブラックアウト

工作技術者を装った特殊工作班をインフラ支援部隊に潜入

抑止原潜ウラジオストクによる周辺監視・潜在的威嚇行動

二次目標フランス軍に見せかけたスペツナズの投入による魔理沙拉致 ブラックアウト発生の責任を西側へ責任転嫁

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