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【幻想郷:共同訓練】


【幻想郷:射撃場】

「霧雨魔理沙! 射撃開始します!」


その声は、躊躇など微塵も感じさせなかった。

彼女の足取りは堂々としており、89式を構える姿もなぜか様になっていた。


――パン! パン! パン!


反動を抑えきれない部分もあったが、それを気迫と素早い修正でカバーしていく。

彼女の射撃は大胆で直感的、だが標的は確かに撃ち抜かれていた。


「やるじゃない!」

霊夢が手を叩きながら微笑む。

「私も、腕がなるわ!」


「霊夢さん、張り切ってますね!」

早苗が目を輝かせながら笑顔を向けた。


【霊夢の射撃】

「博麗霊夢! 射撃を開始します!」


真剣な表情で銃を構える霊夢。

日頃の訓練に比べ、今の彼女にはどこか「戦う意思」が見えていた。


「状況を開始!」

ナイジェル中佐が合図を送る。


――パン! パン! パンッ!


霊夢は呼吸を整え、一発一発を丁寧に撃ち込んでいく。目線はブレず、手の動きに迷いもなかった。

その射撃は、奇しくも「祈るような正確さ」と「護るための強さ」が宿っていた。


【訓練後・評価と交流】

訓練が一通り終わったあと、参加者たちは銃を所定の位置に戻し、整列した。


ナイジェル中佐が歩み出て、一人ひとりを見回す。


「皆、よく頑張ってくれた。」


その声は厳格ながらも、明らかに温かみを帯びていた。


「この訓練は、君たちが“ただの戦士”ではなく、“守る者”であることを証明したと思う。

勇気があった。集中もしていた。何より、引き金を引くことの意味を理解しようとしていた」


紫と幽々子はその様子を遠くから見守り、アレン少佐・

ハルトマン少佐・ラミレス大尉は評価表に何やら細かく書き込んでいた。


"幻想郷の少女たちの射撃及び戦闘技術は教書通り"


霊夢は息を吐きながら、「でも、もっと上手くなりたいな」と呟き、魔理沙は「だったらまたやろうぜ!」と軽口を返す。

妖夢も、イナバも、それぞれの立場で“次”を見据え始めていた。


【射撃訓練密着レポート】

――《幻想郷日報・臨時特別号》 記者:射命丸 文


本日、博麗神社裏の臨時射撃場において、外の世界の軍人――自衛隊・NATO合同の指導による、幻想郷初の本格的実戦訓練が行われました。

特筆すべきは、参加者の適応力と意識の高さです。

博麗霊夢・霧雨魔理沙・魂魄妖夢・八意イナバらが射撃訓練に挑み、それぞれが初めてとは思えぬ成果を収めました。

指導役のナイジェル中佐(英国陸軍特殊空挺部隊・SAS)は、「想定以上に飲み込みが早く、実戦でも即応できる可能性がある」と高評価。

一方で、霊夢氏は「もっと上手くならなきゃ。守りたいから」と語り、既に次の訓練に向けた意欲を見せています。

幻想郷という閉じた世界が、自らの手で“守る力”を得ようとしている――その一歩を、私は確かにこの目で見ました。

次回は、彼女たちがどのように変化していくのか。私、射命丸文が、魂を込めて取材していきます!


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