表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
146/218

ペルシアの亡霊:そして真実は時に嘘をつく


『アルージャ号爆沈、イラン軍、全乗員を救助と発表』

──BBC中東支局、電文

『革命防衛隊所属空母“バゲリ”、救援活動を実施』

──タスニム通信社、現地レポート

『シドラ湾の再来は避けられた』

──ニューヨーク・タイムズ社説

作戦司令室・幻想郷前線基地「シエラ・デルタ」

暗い室内にモニターの青い光が灯る中、マクファーソン准将は椅子にもたれ、英語とペルシャ語が交じった報道映像を眺めていた。


マクファーソン准将「……イラン軍が救助した? ふざけるな。あの対艦ミサイルの発射映像は、明らかに編集ソフトで画像処理され削除されていた。SEALのヘルメットカメラがなければ、我々が発砲したことにされていたぞ」


アレン少佐(苦笑しながら)「まるで**“真実”が先に嘘をついたような報道**ですね」


マクファーソン准将「ああ……真実は時に嘘をつく、か。

…だが“戦争の匂い”だけは、どこかに必ず残る。

ペルシア湾に再び火が灯る日は近いかもしれんな……」


スターリング少佐(英軍)「幸運にも、あれが“第二次シドラ湾事件”にはなりませんでしたね。

ですが皮肉なことに、付近の海中には**バージニア級

原子力潜水艦“USS アイオワ”“USS ミズーリ”**が展開していましたよ。撃てば、間違いなく報復されたでしょう」


マクファーソン准将「それも運命のいたずらか……

アイオワ、ミズーリ、ウィスコンシン、ニュージャージー……かつての“ビッグガン”が中東で火を噴いたあの日の亡霊が、ここにも立ち上がったというわけだ」


アレン少佐「我々は、戦争の回避に成功したんでしょうか。それとも……戦争の先延ばしをしただけなんでしょうか」


マクファーソンは答えず、ただ、報道映像に映ったバゲリの艦影を見つめていた。



「第二次シドラ湾事件」…1989年、リビア海軍との交戦。米軍はF/A-18による攻撃で勝利。

「ペルシア湾事件」…1987~88年、イラン・イラク戦争の影響で米艦が機雷や攻撃を受けた。イラン航空655便の撃墜も発生。

→それらとアルージャ号事件が重ねられ、「報復寸前で止まった冷戦再演」として描かれている。


「バゲリ」の無人機は幻想郷への航行ルートを調査していた。


アルージャ号に積載されていたのは、2k12地対空ミサイル システム・UAZ-469・BMP-1などをはじめとする旧ソ連製兵器と極少数のイラン製兵器群


紫は「このままでは幻想郷の結界が内側から裂ける」と警告。


アレン少佐は、**レーダーに映らない“もう一隻の船影”**を発見する──それはロシアの新型艦"デルジキイと酷似していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ