表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
四千個のハズレスキル  作者: 向原 行人


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/72

第49話 遺跡調査に向かったブレアたち

「昨日、我々が双子岩まで案内して、ブレアさんたちは遺跡に向かったはずですが、一体何があったのですか?」

「実は……すみませんっ! 領主さんに入るなと言われた遺跡の地下へ入ってしまいました」


 頭を下げて叫ぶブレアの言葉で、何があったのか理解した。

 アポクエの後半に行くはずの場所へ、序盤の装備と能力で入ってしまったので、本来なら最初の魔物に遭遇した時点で即全滅間違いなしなのだが、あのダンジョンに現れる魔物の中で、一種類だけ例外がある。

 唯一、序盤に戦闘しても全滅はしない相手……サキュバスに遭遇したのだろう。

 ある意味で運は良いのだが、間違いなく男二人が初手で魅了されているはずだ。

 若い男二人が搾取されている間に、勝てない相手だと悟ってブレアたちが逃げ、魅了された二人がブレアたちを追って地上に出た……そんなところだろう。


「……という訳で、女性の姿をした魔物に斬りかかったのですが、ボクの剣は指で止められ、彼女の聖魔法は一切効かずに無視され……奥から新たな魔物が現れたので、一旦引いたんです」

「そうしたら、この二人が私たちを追って来たのですが、様子がおかしくて……」


 うん。やっぱり思った通りの状況だった。

 遺跡を発見し、調査を開始。遺跡で一泊した翌日……つまり今日、遺跡の調査を再開した際に、地下へ降りたらしい。

 しかし、それにしても一つ分からない事がある。


「あちらで拘束させてもらった二人は、おそらく魔物に魅了されてしまったのでしょう。そして、お二人を追いかけた……までは分かるのですが、どうしてその二人が、この村に居るのですか?」

「それが……私たちは、二人に追いかけられて、茂みの中に隠れたんです。そうすると、ヴィンスたちが気付かずに走って行き、双子岩へ来た所で、左へ……山を下りる道へ曲がったんです」

「ふむ。そこから、後を追いかけてきたと? しかし、それにしては来るのが遅すぎるような気がするのですが」

「それが……ですね。二人が山を降り切る……というところで、突然姿が消えたんです。私たちも慌てて後を追ったのですが、山を下りていたはずなのに、突然何もない草原に居たんです」


 ……あっ! 魔族の結界か!

 俺たちは森の中に居たけど、ブレアたちは何処かの草原に……なるほど。

 結界の中から外へ出ると、特定の場所に飛ばされる訳ではなく、ランダム……か、もしくは何らかの法則にしたがって飛ばされるのか。


「アデル様! 今朝からずっと村の門を見ていたのですが、あの男性二人は突然村の前に現れたかのように見えました」

「なるほど。実を言うと、俺とタチアナも気付いた時には、知らない森の中に居たんだ。どっちへ行けば良いかもわからず、ようやく森を抜けたと思ったら、村から煙が上がっていたんだ」

「そ、そういう事でしたか。アデル様とタチアナさんが戻られないので、トマさんとテレーズちゃんが捜索に行こうとしていたんです」


 トマは……確かタチアナの兄だったな。

 入れ違いにならなくて本当に良かった。


「ひとまず、事情は理解した。ブレアたちが故意にこの村を襲ったり、二人を止めなかったという訳ではない事もわかった。だが俺は、遺跡の地下に行くなと念を押して強くいったはずだが?」

「はい。本当に申し訳ありません。領主さんに付与してもらった火魔法の力で死の山の魔物が倒せるようになり、地下の魔物も倒せるのでは!? ……と、調子に乗ってしまいました」

「だがその結果、村が襲われ、不幸中の幸いで怪我人は居なかったものの、家が焼けている。ブレアさんたちには、この責任を取ってもらう」

「勿論です。責任を持って家を建て直し、その後もこの村に勤労奉仕させてください」


 ……あれ? 責任を持って出禁とし、二度とこの村に近寄らないと誓ってもらうつもりだったのに、勤労奉仕!?

 いやいやいや、俺を殺す可能性があるブレアには、この村から出ていってもらいたいんだけど!

 どうやって、この空気から出禁に持って行こうかと考えていると、突然クレアが小さな悲鳴を上げる。


「きゃぁっ!」

「クレア、どうしたんだ!?」

「いえ、その……地面に張りつけにされているヴィンスさんが、私の脚をずっと見つめてくるので」


 そのヴィンスに目を向けると、クレアから名指しで指摘されたにも拘らず、クレアに目を向けているので、俺が間に立つと、今度は僧侶の少女の脚に目を向け始めた。

 ……って、わかった! こいつ、まだサキュバスの魅了が解けていなくて、性癖というか太もも好き? を隠さなくなってるんだ!

 いや、これ……どうするんだよっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ