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四千個のハズレスキル  作者: 向原 行人


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第43話 双子岩

「はぁっ! ……大丈夫ですか!?」


 大きなカブトムシのような魔物がいたので、一刀両断にしてブレアのところへ戻ってきた。

 先程のカブトムシ同様、空を飛ぶ魔物に囲まれているようだが、


「≪ファイアーボール≫」


 魔法使いの少年を中心に、しっかり戦えているようだ。

 ただ、死の山に現れる魔物は火が弱点ではあるけれど、空を飛ぶ相手に魔法がなかなか当たらない。

 ここは、俺も参戦しよう。


「≪ウインド・アロー≫」

「えいっ!」


 風の矢が魔物たちの翼を貫き、落ちてきたところをタチアナが蹴り飛ばす。

 うん。俺の魔法で翼に穴を開けたからか、タチアナに蹴られた魔物が下まで落下していった。

 空を飛ぶ魔物は、その敏捷性と機動力さえ奪ってしまえば何も出来ないので、火の魔法で弱点を突いた一撃必殺を狙うよりも、射程も速度も速い風の魔法で攻撃した方が実は効率的だったりする。

 まぁこの辺は経験の差かな。

 自慢じゃないけど、数少ない休みと睡眠時間を削って、アポクエを何度もクリアしているからね。

 ……いや、本当に自慢ではなかったけど、まぁ今はその経験が役に立っているので良しとしよう。


「とーっ!」


 タチアナの軽く蹴っている様に見えて、凄く威力のある回し蹴りで、最後の魔物が崖の下へと落ちていった。

 ひとまず魔物はこれで全滅させたかな?


「領主様。ありがとうございます。私だけでは、空を飛ぶ魔物を倒せませんでした」

「こちらこそ、ありがとう。タチアナが側にいてくれたおかげで、魔物に襲われずに済んだよ」


 これは本当にそう思う。

 魔物も知能があるようで、宙に浮く敵に攻撃手段を持つ、俺と魔法使いの少年に攻撃が集中していたから。

 ただ、近寄ってきた魔物は、タチアナやブレアたちによって追い払われていたけど。


「アデルさん! ボクたちもお礼を言わせてください! この剣にかけてもらった火の付与、凄いんです! 昨日、あれだけ苦戦した魔物が、サクサク倒せるんだもん!」

「あぁ、この山に現れる魔物は火に弱いんですよ」

「なるほど! それでベンのファイアーボールが、いつもより効いていたんだ」


 あ、火が弱点だって言ってなかったか。

 という事は、ベンと呼ばれた魔法使いの少年は、火が弱点だから使っていた訳ではなくて、一番得意な魔法だから使っていたのかもしれないな。

 それから、改めてブレアたちと出発し、先程グレート・マンティスを倒した場所へ向かい、暫く歩いていくと、見覚えのある場所に出た。


「あっ! ここか!」

「アデルさん。何かわかったんですか?」

「えぇ。ついて来てください」


 死の山の頂上付近にある大きな岩があるのだが、アポクエの後半に、この場所でブルードラゴンと戦う事になるので、よく覚えている。

 もちろん、魔族の結界を解いていない上に、おそらく魔族と遭遇すらしていない状態なので、ブルードラゴンが現れる事はないだろう。

 とはいえ、今の状態はバグ技でイベントをスキップして先のマップへ来ているようなものだし、何が起こるかわからないので、急いで離れる。

 あの無茶な崖みたいな場所を登ったせいで、双子岩よりも上にいるので、山を下って行き……あった!


「ブレアさん。あの岩が双子岩です。本来は下から登って来て、この岩を右に曲がるのですが、我々は上から降りてきているので、あの岩を左に曲がれば遺跡があると思います」

「す、凄いです! アデルさん、ありがとうございます!」

「いえいえ、どういたしまして。ひとまず、俺たちの案内はここまでとなりますが……くれぐれも遺跡の奥には行かないようにしてくださいね」

「え? 何かあるんですか?」

「これも、村の書物に記されていたのですが、遺跡の周辺は先程倒したような魔物たちばかりですが、奥から地下へ入ると、途端に魔物の強さが桁違いになるそうです。おそらく今のブレアさんたちが遭遇すると、何も出来ずに即死します。いいですね? 絶対に奥には行かないように!」

「わ、わかりました。それでは、ありがとうございました」


 ブレアたちが左の道を進んで行ったのを見送り、俺とタチアナは山を下る事に。

 ……あれだけ念押しした訳だし、遺跡の奥には行かないよな? アポクエ後半の魔物が現れるから、冗談抜きに即死するぞ?

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