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四千個のハズレスキル  作者: 向原 行人


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第37話 アデルの判断

 クレアに盛大な誤解をされ、何とか説明して納得してもらった翌日。

 キースさんとコートニーさんが帰った後、いろいろと試行錯誤した結果、それなりの強さの火を剣に付与する事が出来た。

 あとは、これをブレアたちの武器に付与すれば遺跡までは辿り着けるのではないかと思う。

 確か、遺跡の調査依頼と言っていたけれど、奥にある洞窟までは入らないよね? そこは流石に、こんな序盤装備では即死間違いなしだしさ。


「領主様ー! また来たよー!」

「お、やっと来たか」


 テレーズに呼ばれて見に行くと、ブレアたちがトボトボと戻ってきた。


「アデルさん。またお願いしても良いでしょうか」

「えぇ、大丈夫ですよ」

「助かります」

「ところで、かなり苦戦しているようですが……」

「えぇ、そうなんです。遺跡の場所もわからないし、魔物も強いしで、なかなか見つける事が出来なくて」


 あ、そうか。魔物に勝てるようになるだけじゃダメなのか。

 ブレアたちは死の山の何処かにある遺跡を探せと言われていて、場所のヒントなどもない……って、メチャクチャ無理ゲーだな。

 本来なら、遺跡の中へ入るのはアポクエの後半だし、場所も情報提供者がいるから、遺跡へ行くだけならそれ程苦労はしない。

 ……アポクエと同じヒントをあげようか。


「そうそう。村の倉庫を整理していて、古い手紙が見つかったんです。そこには、死の山の登山口から真っすぐ登り、双子岩で右に曲がれと掛かれていたのですが、何かおわかりでしょうか」

「双子岩……何の事でしょう。それらしき物を見た事がないですね」


 いやいやいや、死の山を真っすぐ登ったらあるって!

 同じ形をした大きな岩が二つ……って、あ! ブレアたちは魔族の結界を解いていないから、登山口から登っておらず、よくわからない獣道から登っているんだった!

 何処から登っているか分からない以上、俺もどう道を伝えて良いかわからない。

 とはいえ、死の山は中盤から後半にかけて行く機会が多し、周回プレイもしているからマップはだいたいわかる。

 ……仕方がない。ブレアたちに早くこの村から離れて貰うためだ。


「では、俺が双子岩まで案内しましょう。ある程度は分かると思いますので」

「えぇぇぇっ!? アデル様っ!? な、何を言い出すんですかっ!? あの山に入った事なんてないじゃないですかっ!」

「領主様! 危ないのはダメなのー!」


 いつの間に居たのか、クレアとソフィがそれぞれ俺の腕に抱きついてきた。

 いや、俺としては早くブレアを村から離したいんだよ。

 でないと、いろいろと不安なんだってば。

 クレアとソフィの説得が面倒……もとい、大変そうなので、ひとまず疲れているブレアたちに休んでもらう事にして、俺たちはシモンの家へ。


「実はクレアにも言っていなかったけど、俺には山の地形がわかるスキルがあるんだ」

「そんなスキルが……ですが、危険です!」

「いや、迷う事がないから最短距離で行って帰ってこられるし、俺が案内するのは目印となる双子岩までだよ」


 もちろん、山の地形が分かるスキルなんて俺は持っていない。

 スキル合成で作れるかもしれないが……山に関するスキルってあったかな?

 とはいえ、アポクエをやり尽くしているから、迷わずに行けるというのは本当だと思う。


「ですが、あそこは死の山と呼ばれる場所です。魔物が強いですし、アデル様に何かあったらと考えると、俺も賛成は出来ません」

「それについては考えがあって、昨日ソフィが見ていたと思うけど、俺は武器に火の力を付与出来るんだ。魔物は火に弱いし、比較的簡単に倒せるのではないかと思うんだ」

「あ! 昨日の領主様の火遊びだよねー? けど、あの焚き火で魔物が倒せるのー?」


 シモンにも止められ、ソフィが首を傾げるので、論より証拠という事で、鞘から剣を抜いて実際に触れてもらう。


「むっ……確かに、鉄の剣が温かいです」

「ポカポカしてるー! お布団の中の領主様みたーい!」

「ソフィちゃん。ちゃんと自分の毛布で寝るようにしましょうね」


 シモンとソフィが剣に触れ、クレアは目の奥が笑っていない笑みを浮かべているけど、火の力の付与については理解してくれたようだ。

 この付与をブレアたちの武器にも施すから、きっと大丈夫だと説明したのだが……これを踏まえた上でも、三人全員から改めて反対されてしまった。

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