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第十八話 1階層の事情

「というわけで、俺の心からの説得により、仲間になってくれることになりました。」

俺は莉子たちを美也子たち女の子に紹介する。

新しく加わったメンバーは……


朝倉莉子17。俺達とは別の学校に通う同い年の女の子。

ユニークスキルは『姉属性(おねーちゃんだゾ♪)』で、その効果は、同い年もしくは年下の女の子の前では、身体能力が強化されるというもの。

他のスキルとして「鈍器術」があり、武器はこん棒を振り回している。


結城紗良16歳。莉子の幼馴染で同じ学校に通う、先輩後輩の仲。

背が低く小柄なため、実際より胸が大きくみられるのがコンプレックスだとか。

ユニークスキルは『隠蔽術(かくれんぼは得意)』で、気配から何まで隠しながら行動が出来るというもの。

派生スキルで「隠密」「ナイフ操作」「投擲術」「暗殺術」「罠操作」「気配操作」などがある。

因みに「~操作」というスキルは上位スキルにあたり、「~感知」「~探知」「~解除」「~消去」などと言った下位スキルがまとめて使えるといったものらしい。

スキルだけで言えば、一番強いんじゃないだろうか?


天草万梨阿18歳。現在浪人中のダメ巨乳お姉さん。

ユニークスキルはないけど、『家事手伝い』「メイド」「ナース」「バニー」というスキルを持っている。……バニーって何だろうね?

今回の騒動で逃げ惑う中莉子たちと会い、それから行動を共にしているという。


南亜里沙15歳。俺達の学園の中等部の生徒らしい。芽衣子ちゃんに聞いたら、直接の交流はないけど、名前は知っているし、時々図書館ですれ違うらしい。

身長140㎝の小柄ながら、胸部装甲が厚い、背徳的な容姿の女の子。

趣味なのか計算なのか分からないけど、いつもロリータファッションなんだとか。

ユニークスキルは『マリオネット(お人形あそびしましょ)』で糸を使って意のままに操る能力だそうだ。

派生スキルとして『操糸術』「糸紬」「糸生成」「紡績」「裁縫術」などがあった。


そして男二人。

川田健吾と岡本昭。

共に俺達の同級生でE組の奴だ。

俺は知らなかったけど、信也とは顔馴染で、かすみや美也子とも面識はあった。


尚、この二人は、ユニークスキルは持っていないけど、派生したスキルで、健吾が「狩人」「解体」「野営術」、昭が「大工」「伐採」「木材加工」のスキルを持っていた。

この二人、肉棒でスキルコピーを一応試してみた。

アイテムの説明をして使用してもらったのだが、使った後、1時間ほど煮沸消毒したことは内緒だ。

まぁ、そのおかげもあってか、肉棒に保持できるスキルは6個まで増えたので、現在の肉棒のスキルは「エリアヒール」「剣術」「雷纏い」「にゃんだぁぶれいく」「操糸術」「隠密」になっている。

また、肉棒本来の能力も上がって、一度コピーしたスキルは、改めてコピーし直さなくても、取捨選択ができるようになった。

ただ24時間のクールタイムは変わらずで、一度入れ替えると、24時間立たなければ入れ替えが出来ないので、よく考える必要がある。

それでも、コピーさえしておけばいつでも使えるので、出来るだけ、コピーをしていきたいと思う。

……理解と協力が難しいけどな。


情報交換をした結果わかったこと。

彼女らが襲ってきたのは、元々あの廃屋は莉子たちが拠点にしていたそうだ。

そこへ俺達がやってきたので、紗良の力で隠れて様子を窺い、俺達を追い出そうとした、というのが真相だった。


莉子たちの話では、あの謎の地震の後、家が崩壊し、周りの様子が変わり、魔物が蔓延るようになったという。

俺達が、校舎ごと2階層に堕ちたのに対し、街の殆どの建物は1階層に堕ちたという。

莉子たちは逃げ惑いながらも、各地を転々として、安住の地を捜し歩いていたという。

1階層で魔物が暴れまわっていたのは最初の1ヶ月ぐらいで、最近では、魔物が出る領域と出ない領域が出来て、住み分けが出来つつあるという。

そうなると、次の敵は人間という事で、この1階層の各地で、グループがいくつかでき、それなりに秩序が回復しつつあり、街と言って差し支えない領域が出来始めたという。

しかし、その『街』には支配者がいて、街を利用するにはその『支配者』が定めたルールに従わないといけないらしい。


その中でも大きな「街」が3つあり、一つはやくざが支配する街。

ここでは力がすべて。強いものが支配し、弱いものは、尊厳を捨て、強いものに媚を打って生きていくしかない。

やくざは、拳銃や刀などの武器を元から所持しており、その圧倒的火力で魔物を退けているという実績があるため、生きるためにはやくざに縋るしかないと考える人々も多いらしい。


もう一つは、商店街の人々が中心になって作った街。

このダンジョン内でのモノは、この街で売り買いされているという。

流通の要になりつつあるので、やくざも、暴力で支配するより、対等に付き合う事を選んだという。

このダンジョン内ではスキルに芽生えた人も多く、単純な力では覆せない「スキル」を持っているものも増えているから、やくざも下手に手出しは出来ないと判断したのだろう。


そして最後が、学生が中心になって出来た街。

ここのリーダーは、なんと、ケンジだという。

ケンジのいう事に逆らうもの、役に立つスキルがないものは、下民というランクに落とされ、奴隷同然に扱われるらしい。

健吾と昭は、そんな状況が嫌で逃げ出したところ、街を彷徨っている莉子たちと合流したとの事だった。


莉子たちは、元々住んでいるところが近く、昔からの顔馴染だったこともあり、健吾と昭が逃げてきたのを知ると、快く迎え入れた。


最初は莉子たちも、商店街の街に身を置いていたそうだが、何の生産性もなく、肩身が狭い思いをしていたそうで、なんとなく気まずくなって街を出たので、気持ちはよくわかる、との事だった。


「成程ね。でも、地上にはいかなかったの?」

「地上へのルートは、ケンジが抑えていやがるんだ。」

「ケンジの奴、きっとスキルで、みんなを縛っている。だから地上に出られたら都合が悪いんだろ?」

スキルの効果はダンジョン内限定の場合が殆どだ。

中には地上に出ても、ダンジョン内ほどじゃないが恩恵を受けることが出来るスキルもあるらしいが、殆どが強化系で、スキルがなかったと気より、ちょっとだけパワーアップした、という程度のモノらしい。

ケンジの持つスキルがどんなものか知らないが、多分、ダンジョンから出たら意味をなさなくなるものだろう。

だからケンジは自分の支配権が脅かされるのを嫌って、誰も地上に出れないようにしているのだと、昭が言う。

おそらく昭の言う通りだろうと、俺も思う。


「商店街のマスターが言ってたわ。地上は壊滅して無法の荒野になってるって。だから、何もなくなった地上より、ダンジョンの中の方が、まだ生きていけるって。」

万梨阿が自分が聞いたことを教えてくれる。


「……一度、2階層に戻るか。」

俺は得た情報を精査しながら、そんな事を提案する。

1階層では、場合によっては、人間を相手に争う事になるかもしれない。

というより、地上に出ようとすれば、確実にケンジたちと争う事になるだろう。

そこまでして地上に出る必要があるのか?

また、1階層の情報も、これから男事を考えれば必要になる。

色々な事情を鑑みれば、ここは一旦落ち着いて戦略を練る必要があると判断した。

幸いにも、1階層と2階層を繋ぐルートにはトロールがいる為、1階層にいる連中は2階層に降りようとは思わないだろう。

そして俺達には紗良という心強い味方が出来た。

紗良と一緒に行動すれば、トロールに気づかれることなく、1階層と2階層を行き来できるはずだ。


俺はそう説明して、莉子たちを連れて2階層へと戻ることにした。

再び2階層へ逆戻りです。

中々、複雑な事情が絡み合ってきましたね。

何が正解なのか分からない、といったところですね。





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