008 孤児院の英雄
「うわあああっ凄いご馳走!」
美味しそう~~~。
涎が出ちゃうっ。
・・・あ、出ちゃった(じゅるり)。
夜、先生達が腕によりをかけて私とアンジェリカがスキルを授かったお祝いのパーティーを開いてくれた。
大きなフルーツケーキやお菓子も沢山ある!
「院長先生、凄いご馳走ですね!」
「ほんと美味しそう・・・っ」
「ふふふ。アッシャーからお祝い金が沢山送られてきたお陰よ」
「アッシャーさんから!?」
「ほんとっいんちょーせんせい?」
皆がざわめく。
それも当然だ。
アッシャーさんは孤児院の皆の、憧れの冒険者だから。
アッシャー・アンジェーロ。
10年前、『授かりの儀』にて≪水神の寵愛≫というとんでもなく凄いスキルを授かった人。
寵愛のスキルは神様に最も愛された証ともいわれてて、そのスキルを授かった人は歴史に名前を必ず残している。
誰もが羨む超超超っ特別なスキルだ。
彼はそのスキルを授かってすぐに冒険者として旅に出て、瞬く間に世界に名前が広がった。
何せ今では冒険者ランクは最高のミスリルランク!
彼の名前を知らない人の方が少ないと思う。
アッシャーさんは毎月沢山のお金を孤児院に送ってくれてる。
それだけでなく彼のお陰で、この孤児院は有名になって彼方此方から寄付金が送られるようになったのだ。
彼がいた頃の孤児院は雨漏りもひどく、毎日ご飯を食べるのも必死な状態だったけど、今では沢山の寄付金で孤児院は綺麗に建て直す事もできて、着るものや食べ物にも困らなくなった。
院長先生が嬉しそうにそう語ったのを覚えてる。
なので孤児院ではアッシャーさんは誰もが尊敬する人物なのだ。
かくいう私もアッシャーさんを尊敬してる。
だって彼のお陰で毎日美味しいご飯をお腹いっぱい食べれるのだから!!!
ありがとうございますアッシャーさん!
我が孤児院の英雄!
会った事ないけどね!
「ん~美味しい~~~!」
口の中に広がるお肉のジューシーさ!
し・あ・わ・せ・・・・・♡
美味しいものって何でこんな幸福ハッピーは気持ちになれるんだろう・・・。
「もぐもぐごくんっ。あれ?アンジェリカ、全然食べてないけどどうしたの?」
「・・・・・え?あ、ううん何でもない!」
「いや、何でもなくはないでしょ・・・」
ぽーっとしたままサラダにデザート用の生クリームかけてるのを指摘したけど、アンジェリカはそれを普通に食べた。
美味しい・・・?
「アンジェリカ・・昼間来た剣士さんが気になるの?」
「っ!!!?な、え、そ、そんな!!!そんな訳ないじゃないっ!やーねーっリタったら!!」
図星だ。
真っ赤になってクッキーをぶすぶすフォークで刺して戸惑ってる・・。
こんなアンジェリカ初めてだ。
冒険者ランクは一番最高がミスリルランク
その下がプラチナランク シルバーランク ゴールドランク アイアンランクと続いて一番下はブロンズランクとなります
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