004 創造神様に私のスキルの良さをとことん語られた
創造神様。
全ての神々の頂点に立つ、全てを生んだ神様。
ああ、これは完全に夢だ。
全知全能なる創造神様が私に会いに来るなんて、夢に決まってる。
完全夢だと悟ると、緊張感はすぐに消えた。
さっきのドキドキも今はすっかり落ち着いた。
「貴方は授かったスキルに不満を抱いているようだけれど、実はそのスキルはとってもとっても素晴らしいスキルなのよ。
シャボン玉作成といってもただのシャボン玉ではなくて、色んな効果を持つシャボン玉を作る事ができるの」
「色んな効果、ですか?」
「そうよ。貴方が思い描いた効果をそのままにシャボン玉にできるの。たとえば汚れた水を綺麗にしたいと思った時、水を飲める真水に浄化してくれるシャボン玉とか」
「え、そんな事できるんですか?」
「それだけじゃないわ。毒で汚染された場所も綺麗にさせる事だってできるし、何なら身を守る事だってできるのよ」
「身を守る?どうやってですか?」
「それはね・・・」
創造神様は美しい声で私に≪シャボン玉作成≫のスキルについて、延々と語ってくれた。
このスキルがどんなものなのか。
どれだけの事ができるのか。
それはもうプラス方面ばりばりで語ってくれた。
ああ、やっぱり夢だ。
私が残念すぎる外れスキルだと嘆いていたから、こんな虫の良い願望が夢に現れたんだ。
最後に創造神様はこう言ってくれた。
「このスキルは今まで誰にも与えた事はないの・・。だから不安を抱く貴方についこうやって助言を与えてしまったけれど、でもきっと貴方ならより良い方向で使いこなしてくれる筈。頑張ってねリタ・・・・」
創造神様は私の頬を撫でて消えていった。
・・・・・・どさっ!
「ふがっ」
いたぁ・・・・。
ベッドから落ちちゃったよ・・・。
まだアンジェリカ達は眠っている。
起こさなくてよかった。
「あたた・・顔から落ちたから鼻が痛い・・こりゃますます低くなったな。にしても凄い夢だったなぁ・・・でも、本当にただの夢だったのかな・・?」
だけど頬を撫でたあの感触は確かに本物だった。
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