003 夢の中で創造神様に会った
皆が寝静まった中、私はどうしても寝付けず窓から夜空を見つめた。
ごそごそと首に下げていたペンダントを取り出す。
淡い透明な虹色の、リングの形をしたペンダント。
私がこの孤児院の前で院長先生に拾われた時に身に着けていた、らしい。
実はその頃の記憶は曖昧で、院長先生に拾われる前の事はまったく覚えてない。
11年前、私はこの孤児院の前で飢餓状態で倒れていたと院長先生から聞いた。
記憶もなく、覚えているのは自分の名前と年齢だけ。
ただ凄く凄くお腹がすいていたのは何となく覚えている。
だから私は食べる事が大好きなのだ。
そのお陰で今じゃ、お肉がつきすぎちゃったけどね。
「太陽にかざしても綺麗だけど、月の光にかざしても綺麗なんだよね」
このペンダントは光の前に掲げると、淡い虹色がより綺麗に輝く。
それを見つめると、嫌な事や悲しい事があっても不思議と落ち着いた。
「できれば自分の力で頑張りたかったけど・・この分じゃ働き口もなさそうだなぁ・・」
あれだけ残念すぎる外れスキルと大笑いされたのだから、どこも雇ってくれないだろう。
ましてや街の外に出たとしても、このスキルじゃ他の街でもまた笑われるのがオチに決まってる。
「やっぱり・・・ここに・・・ずっと、いるしかないの、かな・・・」
でもそれでいいのかな・・・?
そう思いながらいつの間には私は眠りに落ちた。
「・・・・・・・・・・・・・・ここどこ?」
気づいたら、私は何もない真っ白な世界にいた。
え、何?
どこここ?
「夢・・・・・?にしてはリアルだな・・・まさか天国?なんてね」
?「ここは神聖界よ」
「ヴおおおおお!!??びっくりした!!!」
誰もいないと思ってたのに!
女らしくない悲鳴を上げてしまったじゃないか!
心臓がドッキンドッキンだよ!!
だけど後ろを向くと、私はまたびっくりして心臓がまろび出そうになった。
だって、この世のものとは思えない超絶すっごい綺麗な人がいたんだもの・・・・。
まるでそこにいるだけで、何もかもか浄化されてしまいそうなくらい綺麗な人・・・。
「だ、だだだだだだだ、誰れれれ??」
あまりにも綺麗な相手に私は呂律が回らなかった。
「ふふ、緊張しないで」
綺麗さんはすっと私にお辞儀をする。
「はじめましてリタ。私は創造神。全てを生み出した神です」
「・・・・・・・・・・はい?」
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