プロローグ
見切り発車で描き始めています。エタる可能性も大いにありますがご勘弁を。
生きる事に意味があるとは思えなかった。かと言って、死ぬ事にも意味は見出せなかった。進路希望なんてものを突きつけられ、将来の展望を決めろと迫られても、その結論は変わらなかった。
元々特別なオンリーワンとは言えど、自分が唯一であると、無二であると、そう思えるようには育たなかった。どうにも、自分の代用品はそこらに転がっているように思えてならない。
ならば、俺が俺である必要はあるのだろうか。
「(自信の無さと目標の無さに起因する感情なのかね?これは)」
そんな風に自己分析しつつ、プラットホームで電車を待つ。
人の意味はその軌跡にこそ、死体殴りの如く押し付けられる。
ならば自分は世界に何かを刻めるのだろうか。何かをなすことができるのだろうか。
生憎とそんな爪には恵まれなかった。
大器晩成という言葉に望みを繋ごうにも、作るべき器も思いつかなければ、それを焼き上げるための炎すら無い。
何かを変えなければいけないのはわかる。
だが、どう変わりたいのかがわからない。
意に沿わぬ変化はしたく無いが、渋り続ければ沈む一方だ。
「(この思考とて、現実逃避でしか無いのだがね。我ながら余りに安い)」
自重気味に笑う。
同時、体が前のめりに倒れた。
世界がモノクロに変貌し、やたらゆっくりして見える。
困惑と同時思い至る。
「(ああ、走馬灯というやつか)」
ホームに落ちる、電車が迫る。恐らくダイヤが滞る。
俺の家族には恐らく、とんでもない額の賠償金を払う義務が叩きつけられるのだろう。
「(ああ、我が人生ながら大赤字だ)」
せめて、移植のために、臓器くらいは無事だといいなと考えつつ、俺はきっと死んだのだろう。
お読みいただきありがとうございます。本日二時間おきに連続投稿します。