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第二話 米兵エドワード二等兵

194x年、どこかの国の話、まあフランスなんだけど。

連合軍は来るべき侵攻作戦に備え決死作戦の準備をしていた。

ノルマンディー地方に集結した連合軍艦艇は数千隻を越え、延べ兵員数40万人と言う戦力を集中させた。



それはすべて、ナチスドイツを打ち砕くためである。連合軍の総力を挙げての侵攻作戦。その最中に、俺こと、佐久間連はいた。



いや、正確には米兵のエドワードだ。

「ありえない…」


俺は呟いた。


上陸挺にはバタ臭い白人の兵士が乗っている。波風も銃の重さも本物だ。磯の香りと戦争の臭い。目前には丘にそびえ立つトーチカ。



そこから降り注ぐ銃弾縦断十段。地面が抉れ。人の頭が吹き飛ぶ。


圧倒的なリアリティを持って体感する戦争に俺はからだの震えが止まらなかった…


「敵正面の部隊に攻勢をかけるぞ!上陸後、バリケードを爆破し、トーチカを攻略する!」


白人の男が喚く。こいつが指揮官か?これは英語か…

なぜ俺はこの言語が理解できる?


そんなことを考えてる暇も無かった。


上陸挺の前方扉か開く。それは死の宣告だ。



ドドドドドド



正面から銃弾の嵐が降り注ぐ。その嵐が前方に座っている兵士を蜂の巣にした。


「ふざけんな。こんなの無理ゲーじゃないか!」


「チートは!?チート使えないのか!?パラメータ上なら俺のレベルは9999だろ!?」


そんなことを叫んでる間に銃弾が俺の胸と肩と頭を貫通した。脳漿が飛び散り体が後方に仰け反った。


「…!」


今度は何か叫ぶ間もなかった。俺は一瞬で死んだのだ。意識が急速に暗闇に落ちていく。



なんだこれは。ふざけるな。


こんなばかな話があってたまるか…俺は異世界で無双しながら奴隷ハーレムするんだ。


開幕早々撃ち殺されるモブだと…?



こんなことが佐久間連にあってたまるか…



おれ…は…いせかい…で、ちーと…を



ブツン!



画面の電源が落ちた。










元勇者、佐久間連もといジェームズ・w・エドワード二等兵。


全能力レベル0


スキル・死に戻り




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