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000.プロローグ
キィィィィィィィィィィィィィィィィン!
「ッ!ウゥ・・・・」
(な、なんだ・・?)
(なんなんだこの音は・・・?)
それは何の前触れもなく起こった。HRが終わった教室の中に突然鳴り響く大音量の高音。
周囲を見渡すとクラスの奴らが何か叫んでいるようだったが鳴り響く高音が他のすべての音を打ち消していた。
キィィィィィィィィィィィィィィィィン!!
背筋に寒気が走るような不快な高音はさらに音量を上げていき、自分自身のうめき声でさえ聞き取ることができなくなっていた。
(視界がぼやけていく・・・)
高音が音量を上げていくのに比例して、脳が思考を切り離していく。
キィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!
「ク、クソ・・・・」
(クソ・・意識が・・・)
抗うこともできず修哉の意識は闇へと沈んでいった。