第一話 「予言」
面白いゲームを作成するのを目標に、良きシナリオを考えるため小説に挑戦しています。
小説の投稿は初めてですが、ご覧いただければ幸いです。
ー幾千の星が降るー
今日は「アルティメット星雨ストラトス」の日だ。。
世界最後の日でもあり、世界最高の美しい景色が見れる日でもある。
そうかー。
俺は病院のベットの上で窓から空を見て思った。
きれいだなと・・・そして俺は何も成さないまま死ぬんだな・・・と。
ニュースで今日が最後の日になるということは結構前から知っていたし、
いまさら驚くことはない。ただ、「マヤの第2予言」は本当に当たったんだなと、
ただ感心していた。
予言を信じなかった、、いや正確には異常を検知するまで何も対応しなかった人類はもう成す術はなかった。
時間があまりにもなさすぎた。
人類は今日、滅亡する。-
俺は生まれてずっとこの病院から出たことはない。
だからなのか、、まったく怖くなかった。
何度も死の狭間を潜り抜けた自分にとっては、何も怖くない。
そう、怖くないー
ミカ「むにゃ・・・ん、お兄ちゃん、なんで泣いてるの?」
「えっ?」
なぜか、俺は泣いていた・・。
ミカ「大丈夫だよ、お兄ちゃん。ずっと一緒だから。地球がこわれちゃってもずっと一緒。怖くないよ。」
俺の妹ミカはずっと病院にお見舞いに来てくれた。そしてなぜか動けない俺を慕っている。
地球最後の日はこんな俺と最後にいたい、なんていっていた。ほんと、意味がわからないー
「ミカ、お前馬鹿だろ。」
ミカ「むにゃ?! やっぱり一緒になれないのかな・・ 」
「いーや、なれないんじゃなくてなりたくない」
ミカ「えっ!えーーー!!」
「お前には、もっと遊んでほしかったんだ。こんな兄貴の世話に時間を使わずにな。
あの世でも俺の世話なんぞしてもらっちゃ俺が困る。大体お前はトイレまでついてきやがって・・・」
ミカ「馬鹿なのはおにいちゃんだね。」
「・・えっ?」
ミカ「ミカは、そんな優しいお兄ちゃんが大好き。」
ミカは俺に寄り添って窓から空を見上げる。
空から無数の星が落ちてくるのが見える。
ミカ「・・・・・・ますように。」
「んっ?何かいったか?」
ミカ「ううん。なんでもない。」
「星が凄く大きく見えてきたな。」
ミカ「そうだね」
ミカが震えている。そうだ。誰でも死ぬのは怖い。俺だけじゃない。だけど・・・
「ミカ、一緒なら怖くないだろ?」
俺はミカの手を握った。
ミカ「うん!ありがとう!もし生まれ変わったら・・・・」
体が消えていくのを感じた。
そう、、
・・・・・・・・・・・・・・・地球の終わりの日が訪れた。
・・・どれくらい時間がたっただろうか。
・・・静かで気持ちいい。
・・・ずっとこのまま休んでいたい・・・
「 ごそごそ・・・ 」
・・・なんだ、この静寂のときを邪魔するものは。
「 ごそごそ、、、ごそごそ、、、」
・・・ええぃ!邪魔だ!!
瞬間光が目に入る。
そこは、いつもの光景。病院のベットの上の天井だ。
ミカ「 むにゃっ! おきちゃったかぁ~ 」
「・・・・・・ここがあの世か?あの世でも病院にいるなんて・・・くそっ!!」
ミカ「 むにゃにゃっ!! 何変なこといってるのおにいちゃん。とうとう頭もやられちゃった? 」
「えっ・・・?ミカか。やっぱりあの世でも一緒になっちまったか。くそ、最悪だ。 」
ミカ「 ・・・なんかわからないけど、すっごくディスられてる気がするんですがー。 ・・・ まぁ、いいや。着替えさせといたから。
お兄ちゃんすっごい汗かいてたんだよーー? 悪い夢でも見てた? 」
「 夢・・・? 」
俺はあわてて、カレンダーを見る。
今日は11月23日。アルティメット星雨ストラトスがおきる一ヶ月前だ。
「 ミカ・・・アルティメット星雨ストラトスはどうなった? 」
ミカ「 アルティメット星雨ストラトス・・・? なんだっけ? ・・・あぁ、マヤの第2の予言とかっていう話だっけ?
あと1ヶ月後どうなるんだろうねーってどうせいつもどおり何も起きないんだろうけど。」
「 ミカ・・・お前覚えていないのか・・?12月23日にアルティメット星雨ストラトスが起きたのを。 」
ミカが首をかしげる。
ミカ「 12月23日って1ヶ月後でしょ? なーに意味わからないこといってるんだか。。ご飯でも食べて頭冷やしてお兄ちゃん。 」
俺は、ミカがコンビニでかったオニギリとポカリスエットが入った袋を受け取った。
俺「 (そうか。長い夢を見ていたんだな。) 」
ほっと胸をなでおろす。
隣の患者「うぅ・・・・ああああ!!!!」
突如、隣のベットで寝ていた患者が急に苦しみだす。
ミカ「えっ・・・なに、、、怖い、、、お兄ちゃん・・・」
俺「 (俺はこの光景を見たことある気がするのはなぜだ・・・?!) 」
俺「 ミカ。その受話器ととって急いで看護婦を呼べ!! あと、その患者は心臓発作だ! 」
ミカ「 えっ、、?!うん。 わかった。 でも心臓発作ってなんでわかって・・・」
俺「 いいから早く!!! 」
ミカ「 ・・・わかった!!! 」
ミカ「 もしもし、看護婦さん? 病室202号室のカンナギです。隣の患者さんが突然苦しみだして・・・早くきてくれませんか?
・・・はい。はい。お願いします。あと、心臓発作だと思いますので、、えっ?とりあえず、お願いします!!!」
俺「・・・ミカ。よくやった」
ミカ「うん。怖いよ・・おにいちゃん」
看護婦A「、、、マリエさん!!大丈夫ですか。。。!!・・・・これは、、本当に心臓麻痺? AEDを準備してよかったわ。リチャード医師が来るまで、
AEDと心臓マッサージよ!!!準備して!」
看護婦B、C「はい!!!」
俺たちは患者の救急をただ見守っていた。
そして、少し時間がたった後、リチャード医師が病院に到着し、マリエさんが手術室へ運ばれていった。
・・・・・・・
ミカ「・・・おにいちゃん。さっき看護婦から状況聞いたんだけど、やっぱりおにいちゃんの言うとおり心臓発作だったみたい。
少しでも対応が遅かったらどうなってたか・・っていってた」
俺「そうか。夢とは違う結末になったみたいだな。よかった。」
ミカ「・・・?何で、心臓発作ってわかったの?」
俺「・・・なんでだろうな。夢でも同じ状況だったからな。そんな予感がしたんだ。ただ、夢では心臓発作に気づくのが遅れ、マリエさんは今日なくなっていた。」
ミカ「・・・うそ。凄い、お兄ちゃん!マリエさんを救ったんだよ!!」
はしゃぐミカ。俺もマリエさんが助かって心底うれしかった。だけど、この違和感は何だろう。
俺「たしか、、夢では今日TVで俺の好きな女優柳沼ちゃんが結婚発表をしていたが、まさかな。」
ミカ「柳沼ちゃんが?えー絶対ないよ。そんなうわさまったく聞かないしーー。 」
ミカが笑いながらTVをつけて、NEWSを二人で見てる。
俺「んー、やっぱりそんなニュースないな。」
ミカ「いや、当たってたら怖いからwよかったーおにいちゃんが予言者じゃなくて」
俺「ははは。予言者に失礼じゃねぇか。」
と笑いとばしていた。TVから緊急速報が流れる。
ニュースキャスター「えー、先ほど人気女優の柳沼さんの結婚が発表されました。お相手は有名ゲーム会社パプポンの社長・・・・」
俺たちはこの瞬間、夢で見たことが予言であると知った。
読んでいただきありがとうございます!