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幼馴染み

「なんだよ、こんなもんかよ。死鬼って。」

「なんだかんで言って結局ほとんど一人で倒してんじゃん。」

「俺らいた意味あんのかな。」

さっさと結雅のところに行って連れ戻さねぇとな。

「おい、お前。結雅どこだ。」

私は自分の周りに転がっている人間の一人の髪をつかんで顔を上げさせた。

「奥の..へ、や。」

「そ。ありがと、おやすみなさーい。」

私は微笑みながら死鬼の下っ端を地面に叩き付けた。

「さてと、場所も分かったし行くぞ。」

「こいつ、ホントに容赦無いよな..。」

「敵だけどこいつに俺同情するよ。」

「俺もだ。」

「おい、遊夜。お前なら奥の部屋に行ったら何する?」

「あ?そりゃ殴ったり蹴ったり人には言えないことをたくさんするけど?」

「お前ホントにえぐい!」

「ふーん..じゃあさ、もし結雅がそうなってたら私本気でキレるから。その時は相手を殺さない程度のところで止めてね。」

「...分かった。」

「ま、俺は頭脳派だからそこんとこは冷に頼みまーす。」

「お前も俺と同じぐらい喧嘩できるだろ!」

「えー?なんのことかな?」

こいつってホントに...。

「お前と結雅似てるよな..。」

「あのシスコン変態と一緒にすんな、ボケ。」

「お前って昔から結雅と一緒にされるとキレるよな。」

「結雅みたいな変態じゃ無いから。」

確かに結雅は自分で言うのもなんだけど、重度なシスコンだからな。変態じみてるし。

「とりあえず奥の部屋行こうぜ。」

「あ、ちょっと待って。結雅今殴られたりしてない。なんか誰かとしゃべってる。」

「は?なんで分かんの?」

「結雅の制服のボタンに盗聴機能付きのGPSつけてるからね~。何かと便利だよ、これ。」

「なんで、そんな物付けたんだよ!?」

「弱み握っていざとなったら弱み使って俺の言うこと何でも聞かせたいってのがほんの一割ほどで、あとは結雅はすぐ遠くに喧嘩しに行って行方不明になるからその時のためってのが九割だよん。」

「絶対反対だよな...。」

「俺もそう思う。てか、遊夜怖っ!」

「まぁまぁ、そんなことより早くあの馬鹿副総長連れ戻しに行くよ。」

ホントにあの馬鹿は何してんだか。おかげで苦労が後を絶たねぇよ。

「なぁ結雅って昔から俺らに迷惑ばっかかけてたよな。」

「うん。あの馬鹿のせいで俺ら色んな事件に巻き込まれたしね。」

「あー、極道のおっちゃんとの喧嘩とか?」

「あれは、お前ら双子で全部片付けたよな。」

「その後お前ら俊さんにめっちゃ怒られたんだっけ?」

「あぁ。鉄拳まで食らった。」

五十嵐俊。五十嵐家長男。神楽初代総長。五十嵐家の絶対権利者。

兄ちゃんに逆らったら殺される。ガチで。

「で、凜斗はそれを見て結雅に対する態度が今みたいに生意気になったと。」

凜斗は五十嵐家の末っ子。末っ子のためか生意気に育った。

「まぁ、とりあえず結雅にはこの借りきっちり返して貰わないとなぁ。」

「私は払うつもり無いから。」

「ホント、手間のかかる双子だよね。」


私たちは下っ端に言われた部屋の前に立っていた。

「ここであってんのか?」

「奥の部屋って言えばここしかねーよ?」

「じゃあ此処じゃん。」

「遊夜何話してるか聞こえる?」

「うーん、雑音が入りすぎてて聞き取りづらいな。」

「じゃ、入ろっか。」

「「待て待て待て待て!!」」

「な、何?二人して。」

「お前は馬鹿か!!」

「そんなあっさり入って大変なことになったらどうすんだよ!!」

「で、でも中に入らないと何話してるか分かんないだろ?だから入ろうぜ?」

「とりあえず様子を見るぞ。」

「分かった。」

「ホントにお前らって双子だよな。」

「そうだけど?」

「いや、多分冷はそういうこと言いたい訳じゃ無いとおもう。」

でも、早くしないと結雅が...。

また、誰かを失うの?

「結、大丈夫だから。結雅は大丈夫だ。」

「絶対に前みたいな事にはならないから。」

「うん..。」

お願いだから無事でいて...。

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