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第七話 Wデートって現実じゃそうない


「やっぱ、好きな人がいる生活って最高だな。」


 俺は青空につぶやく。

 きっと、先輩もこの空見てるんだろうな…

 なんて、


「なに一人でキモい顔してんだよ。」


 おっと、隣には恋なんてしてなさそうなツッコミ星人がいるではありませんか。


「ヤン、お前にはわかんないだろうな。このドキドキとワクワクで眠れない夜のことをさ。」


「お前さっき、寝すぎて逆に頭いてぇとか言ってなかったか?」


 そうだっけ?

 

「細かいことは気にすんな。そんなんじゃモテねぇぞ。」


「別にモテなくても良いんだよ。俺彼女いるから。」


 ……は?


 初耳なんですけど?


「そんな聞いてねぇぞ!!」


「言ってなかったからな。」


「なに?お前は聞かれたことしか答えられないわけ?ペ◯パー君なの?彼女もAIなんじゃねぇのか?」


 前々から思ってたんだよね。

 こいつロボットかもって。


「何失礼なこと言ってんだ。俺は人間だし、彼女も人間だよ。」


 これは良いことを知れた。

 今度ひみつ道具でも出して貰おうと思ってたからね。

 恥かかずにするだよ。


「それは悪かったな。で、相手はどこの誰?いつも俺の恋路ばっか聞いてんだから教えてくれよ。」


「それは要が勝手に話してるだけだろ。別にお前の恋路なんか知りたくないよ。」


 こいつも中々失礼だな。

 俺ほどではないけど。


「俺はヤンの恋路を知りたいわけ、別に減るもんじゃないし、教えてくれよな。」


「わかったよ。面白い話でもないけど、他校の子だよ。これでいいか。」


 他校の子か。

 ヤンも隅に置けないぜ。


 ってか良いなー、彼女。

 デートとか仕放題なんだろうな。

 俺ってばまだ、先輩とデートしたこと無いのに。

 別に断られるのが怖いとかじゃないけどね。

 二人っきりでデートとなるとハードル高いし。


 先輩の家行っといてなんだけど。

 あれはノリだったから。

 ギャグパートだから。

 今はラブコメパートで慎重なだけ。


 まぁしかし、いい方法があるじゃないか。 


「なぁヤン、Wデートしようぜ。」


 すべてを解決する神の一手。


「突然なんだよ。」


「ヤンの彼女も見てみたいし、俺は先輩とデートできるし、いい事ずくめだろ?」


 所謂winwinってやつさ。


「で、俺のメリットは?」 

 

 一本とられたぜ。

 それは考えてなかった。


「もちろん、俺とWデートできること。」

 

「死んでも断る。」


「冗談、冗談。俺を助けると思ってな?頼むよ。」


 友達を助けるのに理由は要るか?

 いや、いらないね。


「別に俺は良いんだけどさ、彼女が良いっていうかどうか……」


 確かにそれは大事だな。


「もちろんちゃんと許可もらってからだけど、恥ずかしがりやだったりするの?その感じ。」


 快く返事がもらえそうにないって表情してるけど。


「恥ずかしやってわけじゃないぜ。ただ、赤羽先輩を含めたWデートだろ?」


「もちろん。」


「俺の彼女…一応、神奈川県警本部長の娘なんだよね。」


 思ったよりも大物!!!


 先輩ヤクザの娘だしね。

 お互い因縁があるわけじゃないけど…

 何かと厳しいか。


「一応聞いてみるよ。」


 それでオッケー貰えたとしても怖い気がするよ。

 先輩ってば優しいし問題はないと思うけど…

 

 まぁ、俺は先輩とデートができれば何でもいいや。



 次回、ヤクザの娘と県警本部長の娘

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