第十話 後輩に相談、後悔にSo High
「要さん?悩み事ですか。」
そう聞いてきたのは後輩の山岸蓮。
俺がサッカー部の体験入部の時に仲良くなった奴。
あぁそう……ちなみにサッカー部には入ってません。
だって目的達成しちゃったから。
先輩にかっこいいなんて言われちゃったから。
「悩みってか、お前に相談があんだよ。」
「先輩からの相談なんてろくなことなさそうすっね。」
「俺をなんだと思ってやがる……」
ろくなことないって、ショックだぜ。
俺ってば、ろくな奴として売ってんのにさ。
「ほら、先輩って嵐のような人じゃないですか。きっと相談事も嵐のようなことなのかなって……」
なんかかっこいい理由だった。
「そんなことねぇよ。相談ってのは……実は女性関係だ。」
「女性関係!!!まさか2次元ですか。」
「お前と一緒にするな!!」
ちなみにこいつは2次元の嫁がいる。
しかも、コロコロと変わりやがる。
「前にも言っただろ。俺の天使は赤羽先輩だって!!」
「あぁ、そういえば言ってましたね。赤羽組組長の娘。おっかないっすね。」
「可愛けりゃそれがすべてだから。」
「まぁそれもそうすね。俺の嫁もモビルス◯ツに乗ってるんで。」
モビル◯ーツに乗ってる嫁はさぞかしおっかないだろうね。
「モビル◯ーツに乗ってるって…今の嫁はスレッ◯?それともマチ◯?」
「ハ◯ーンです。」
「何でだよ!お前、時代に逆行しすぎだろ!!」
流石は蓮。
センスがぶっ飛んでるぜ。
「別に俺のことはいいんです。それで先輩の女性関係の相談事ってのは?」
正直お前の話はかなり気になるが、一旦は話を戻すか。
「実はな…先輩にプレゼントをあげたいんだが、俺女性にプレゼントとかあげたことないし、何がいいか迷っててな。」
「何ほど……それは俺に相談して正解ですね。なんせギャルゲーで数々のプレゼントを操り幾多の女性を落としてきたわけですから。」
ギャルゲーって……
相談する相手間違えたよ。
「そうか…ほかをあたるよ。」
俺はその場を去ろうとする。
「ちょっと要さん、冗談ですって。女性には、そうだな……ガンプラなんてどうすか?」
「舐めてるの?そんなんじゃお前嫁に俗物呼ばわりされて終わりだぜ。」
「俺のハ◯ーンは心広いんで大丈夫です。」
そんな問題ではないんだが……
「ってかどうせプレゼントあげるなら一緒に買いに行けばよくないですか?そしたら要さんも赤羽先輩とイチャイチャできるし、プレゼントを外すことも無いんで……」
「いや、どうせならサプライがいいじゃん。」
プレゼント=サプライズこれは鉄則だろう。
「要さんってあれですもんね。まだ、好きな相手と二人っきりでデートこともしたこと無いヘタレでしたもんね。」
ヘタレ呼び!!!
まぁ事実だけどさぁ。
「お前には言われたくねぇよ。」
「俺とハ◯ーンはデートなんてする必要ないんですよ。心が通じ合ってるんで。」
「お前、ニュー◯イプだったのか……」
流石は我が校のサッカー部1年生レギュラー。
ニュー◯イプだったらそれも頷けるぜ。
「ええ。ニュー◯イプの俺から言わせてもらえば、二人でプレゼント選びに行くべきです。」
ニュー◯イプが言うなら仕方ないな。
先輩を誘うか……
次回、見せてもらおうか主人公流デートの誘い方の性能とやらを。