子役?反対?
昨日見た夢の内容で前世やりたかったこともこの顔なら出来ると思い朝のご飯時に悠平とユリアに言う。
「ねぇパパ、ママ、子役?ってのをやってみたい」
可愛くおねだりするような口調でご飯食べてるふたりに問いかける。
悠平が噎せて咳をしている。
「いきなり何言ってるんだ?」
当然疑問の声が上がる。もちろんその説得?方法は知っている。
「たまに見るドラマの子役さんかっこよく見えて…だめ?」
と上目遣い(自分でやっててキモくなってきた)を悠平にする。
すると少し頬を掻きながら少し考える素振りを見せつつ今まで知らなかったことを伝えてくる。
「今3歳だろ?実は5歳辺りから家庭教師を雇って色んな勉強をして欲しくてね。さすがに両立は無理だと思う。それに家を継いで欲しくてね。今まではあまり言えなかったんだけどうちの家すっごく莫大な資金を持つ一族でねって話してもよく分からないか。でもまあ、この話はのちのちするとして、とりあえずおれは子役と両立は難しいだろうから反対だな。権力使えばどうとでもなるがその前に演技とかできるのかどうかとか現実的な問題も多いからね。」
まさか反対されるとは思わなかった俺は呆気にとられていた。家を継ぐ?なにそれ初耳。反対されるとは思わなかった。家庭教師?どんな勉強させられるの?家?なんのことか分からないだらけだ。前世ではあまり悠平は家のことあまり話してくれなかったし知らないことだらけだったんだなと今更ながらに思った。家は近くで普通のマンションだったけどまさか金持ちの家(メイドさんとか執事さんがいる時点で気がついてはいた)だとは……まあ思っていたけどまさかそんな大事で断られるとは思わなかった。でも夢をあきらめることも出来ない。どうしようと考えても何も思い浮かばない。スケールのでかい話すぎてついていけない。
「どうしてもダメ?」
もう一度聞くも難しそうな顔をする。
「うーんそれでなくとも目立つ容姿だからあまりおすすめはしないかな」
と、悠平が言う。
諦めるしかないのかな。
「まあまあ、子役くらいはオーディション受けさせてあげるくらいは認めてあげましょうよ。せっかく夢を言ってくれたんだから!それに私たちの子供だからきっと有名になるわよ!」
ユリアが黙って聞いていたところ助け舟を出してくれ
た。
というわけで朝の団欒(食事)は終わって自分の部屋にこもって勉強に勤しみながら演技の先生を雇ってくれてこれからは忙しくなりそうだなと思いながらも夢が叶うかもしれないとわくわくしながら稽古の先生来るまでの日数は楽しみだった。
それからの数日間はあまり眠れずに稽古の先生がやってくるまでの間はほんとに楽しみで勉強にも手につかなかったのは言うまでもない。
稽古の先生が来てからは勉強や演技の練習も休まずにこなした。保育園や幼稚園には行っていないので演技の練習はだいぶきついけど楽しかった。
おかげで身体も柔らかくなったし発声練習や歌の練習もこなしながら勉強も休めずにする。これでも(自称)天才の子供なので覚えが早い。まあこれでも元高校生だからだけどこれは親にも言えていない。
いつか気づかれたらどうしようと思いつついつも通りの日常(演技稽古に勉強)を今日もするのだった。
そして2ヶ月の月日が来た。有名な子役事務所のオーディションをやっていたので受けてみることにした。
名前を伝えると驚かれたけどそれ以外は普通に受け答えをするだけだった。後日オーディションの結果が来るとの事なのでその時を待つ。
その間も勉強や演技の練習を辞めることは無かった。
そしてオーディションの結果が一週間後と少し早いけど結果が届いた。お付のメイドさんが手紙を持ってきてくれた。
【合格】
の文字が書かれていて喜んでお母さんのユリアの部屋に駆け込んだ。それにオーディション後のレッスン費用などは免除と書いていたのでその辺は少し???になった。でも演技の練習等々は沢山やったと思うのですぐにでもデビュー出来るのでは?と思っている。
レッスン部屋も用意してくれたので悠平、ユリアには感謝しかない。来週は悠平が子供の頃にいた本家のお屋敷に行くらしくそれも楽しみにしながら合格もしたことで早めに勉強を切り上げて寝床に着いた。
最近は楽しいことがありすぎて前世の事など忘れそうなほどワクワクしていた。
こんばんは。2話続けて投稿することにしました。
ご都合主義すぎると主も思っているのでそこら辺は無視して楽しんで貰えたらと思います!
次は実家について触れていこうと思います。多分。