夜鷹。
ふらりと出歩きひとり 美味しそうな香り
手招いていた屋台にいつもの面子 同じ蕎麦
肌寒さを感じる 足下の落ち葉と蟋蟀の旋律
つい先程まであったこと 寸劇で済ましたこと
「あら、お前さんもかい?」
「まぁ、悪くはなかったさね」
「近ごろは下らない連中ったらありゃしないわな」
寡黙な屋台の主人だったから助かったのだろう
「へい、お待ち」
「ありがとさん」
ぱきっと鳴らして 割るお箸
小瓶から ぱらぱらと柚子七味
これでチャラってんだから
※諸説ーー、そのほか上乗せなどあります。
当時はありふれていたらしいです。