週末遭遇
今回のお題は。「同僚×DVD×図書館」です。
もうめっちゃ難しかったです。状況が思いつかなかった。
週末というのはなんと心躍るものだろうか。玄関の扉を閉めてしまえば、もう二日後まで開ける必要はないのだ。着替えも早々に軽くつまみを作って、早めにお風呂に入ってしまう。お風呂上がりに一杯やりながら、借りてあったDVDを回して、秘蔵のお酒を机に並べれば、そこはもう私の楽園だ。
少し部屋を暗くするとディスプレイが煌々と輝きだす。そこには男女の出会いが紡がれている。どうにも彼らは図書室で出会ったようだ。時折本を絡めて、ふたりは青春を深めていく。そんな話だ。ストーリーは起伏があって、それなりに面白かったが、私にとってはなんだか遠すぎる話のような気がして、なんとものめり込めない。
グラスを傾けながら、ふと自分も学生の頃はよく図書館へ行っていたものだと思い出した。さっきの映画のような甘酸っぱい思い出はなくとも、地域の図書館も高校の図書室も大学の図書棟にだって青春が詰まっている。
そういえばこっちに引っ越してきてからまだ図書館には行っていなかったな。あれだけ通い詰めていたのに、働き始めると読まなくなるというのは本当の事だったか。
思い立ったが吉日、と次の日は図書館へと向かおう。都会と比べてしまえば慎ましやかな蔵書だけれども面白そうな本も置いてある。やはり来てみるものだ。
この図書館ごとの個性というか雰囲気の違いが案外私は好きだ。気になった本を手に取っていくつか眺める。自分より高い本棚の狭い通路に挟まれる安心感は、一体どこから来るのだろうなどと考えているうちに、いつの間にか手に取った本を本格的に読み始めてしまっていた。
ずっと立っていたので、少し足が痛い。安息の地を求めて読みかけの本を抱えて椅子を探す。空いているベンチに見慣れた顔を見つける。隣に勢いよく座ると隣の同僚に笑いかけた。楽しい一日が始まりそうだ。
ここしばらく忙しかったりしてさぼっていたので、ぎりぎりに書きました。
思いつかなかったのと合わせてもあまりに良くないものが出来てしまった。
一人称どうやって書いてたのか忘れました。また復活したら書き直すかもしれないです。