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鳥籠の中で  作者: 蒼井 弥
3/9

朝焼けに沈む

今回のお題は、「幼なじみ×カメラ×朝」です。

途中から幼なじみの事すっかり忘れて書いてました。

ふたりは最初幼なじみだったはずなんです……。三題噺の根幹を揺るがす大失態……。

後戻りできなくなってから気が付いたのでこのまま投稿します。

 朝焼けを、待っている。この湖畔からは朝焼けが特に綺麗に見えるのだ。遠くの稜線から太陽が顔を出す。その一瞬前に世界が一転するのを私は毎朝待っている。

「おはよー。君も毎朝々々よくもまぁこんな早くから活動するもんだよ。感心だね。」

 後ろから突然声がかかる。これも毎朝の事だ。あいつは毎朝、私の居るこの時間にここを通るのだ。そうして何故だか私にこうやって声を掛けてくる。

「そういうお前だってこんな時間からよくもまぁランニングなんてするものだよ。正気の沙汰とは思えないね。」

 私がそう言うと私もあいつも笑う。

 冬も始まろうというこの頃の日の出は遅い。こんな時間にランニングなどしていては、どこへ行くにも遅くなってしまうのではないかと思う。だがそれは私の知るべくもないことだ。何と言っても互いの名前もまだ知らないのだから。

 この奇妙な関係は今年の春から始まった。気紛れに早起きをした日、徐に散歩へと繰り出したその日に朝焼けを見た。普段の、ありきたりな、何の変哲もない朝焼けだったのかもしれない。しかし、私の心を打つのにはそれで十分だった。あの煌めきをフィルムに残すべく、日々足繁くここに通っているわけだ。

 その時、隣で感動していた人間がこいつだった。お互いが立ち止まり、ひとしきり朝焼けを眺めた後、目が合い笑い合った。ただそれだけの関係だ。いや、そのどれもただの理由付けなのかもしれない。

 日がほとんど出るまで待つと、私はコーヒーをあいつはスポーツ飲料をベンチで傾ける。どちらともなく他愛のない話を焚べる。ゆっくりと続くこの世界で、この瞬間が私にとってどれだけ掛け替えのないものなのか。今は私にもこいつにも知るべくもないことだ。

 ただ今はこれを仕合せとでも言っておこうと思う。

これまた題名気に入ってます。

なかの表現もなかなか気に入っているものが多いです。


最初は初恋の話書こうと思ってました。

結局変わりましたけど、この題名だけ見たときはどんな印象受けますかね。


ふたりの性別は特に指定していません。

読む人によって変わればと思いますが、偏ってますよね。無念。

ちなみにお互いが抱いてる感情も特に指定はありません。

恋情でも友情でも憧憬でも親愛でも何でも構いません。

でもなにか心温まる穏やかな感情をもちろん抱き合っているはずです。


そんな感じです。ではまたまた。

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