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古の約束を守る者 ①

10月16日 午前11時42分更新

10月16日 午後16時50分更新





〜午前6時30分 ガルカタ大聖堂 財宝の庭〜


「ラ○ュタ?」


扉の向こう側は空に浮かぶ小さな島でした。


…す、すっげーー!!天空の島じゃん!


目の前の美しい神殿がガルカタ大聖堂だろう。


「…っつーかアイテムが凄いな」


理由は一目瞭然で金銀財宝が無造作にそこら辺に転がっているからだ。


「死者を糧に産み出した財宝って言ってたが…ふむ」


貪欲な魔女の腰袋で根こそぎ回収した。


〜1時間後〜


島をぐるっと一周しスタート地点に戻る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

・貴重品(宝物類)

死者の金貨×1000

死者の宝石×45

死者の銀塊×150

死者の金塊×100

敗北者の像×3

精巧な慈愛の女神像×1

精巧な堕落の女神像×1


・貴重品(分類不能)

穢れた基盤×1

穢れた人造体液×1

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「集めるのに時間を食っちまった」


宝は別にいいが気になるのは…穢れた基盤と人造体液。


ヒャタルシュメクの霊臓室で拾った不可思議なアイテムと似てるし…ここも古代人の縁の土地なのか?


「…今は考えても仕方ないな」


これで寄り道は終了…ここから先が本番!


気合いを入れ直し大獄丸を担ぎ戦闘準備を整える。


守護者が待つ大聖堂へと進んだ。



〜午前7時40分 ガルカタ大聖堂 まやかしの聖殿〜



中に入ってアイリスが言ってた意味が分かった。


ここは神に祝福された場所じゃない。


磨かれた床も立派な柱も美しい彫刻像も嘘っぱちだ。

外観や内観とは裏腹に澱んだ空気が蔓延している。


「…ヒャタルシュメクの底と似てるな」


あれより酷くはないが雰囲気がそっくりだ。


〜数分後〜


真っ直ぐ進むと光景が変化する。


「これは…?」


人工物が散乱していた。


地面を這う極太のチューブの束…点滅する信号…高度に発達した機械の産物だろう。


鑑定するまでもなく疑問が確信に変わった。


マップを見るとゴールは近い。


大きな赤いマークが点滅を繰り返していた。



〜午前7時50分 ガルカタ大聖堂 穢れされし制御室〜



「ここが終着点か」


ドーム状の広間は用途不明の機械で埋まり油と鉄の臭いが充満していた。


壁や床を這う極太チューブは一箇所に収束している。


大きさが不釣り合いな鉄の椅子に座り眠ってるのが守護……んん!?


近付いて触ってみたが飛び跳ね後ずさる。


「に、人形?」


最初は綺麗な女性だと思っていた。


…それは勘違いで非常に精巧に作られた人形だ。


冷たい鋼の皮膚…顔に走る不可解な線…丸い関節部……背後を覗くと天井と地面から伸びるコードが背中に繋がってる……ザ・アンドロイドって感じ。



「………資格者よ」



し、喋った!


瞼をゆっくりと開き立ち上がる。


軋んだ音と共にチューブを引き摺り歩く。


「我は大聖堂の守護…守護者ガルカタ…」


一気に緊張感が昂まる。


「試練を乗り…乗り超えし者にに…大役を授ける…る」


光のない眼差しを俺に向けた。


「こ…れは素晴らしき名誉なり…魂を捧げ永遠に尽くせ…せ」


我慢できず遮り問う。


「…お前は古代人が作った()()()()だろ?」


「………」


ガルカタの動きが止まった。


「どんな命令か知らないし理屈も原理も興味はない…ただ皆の魂を解放しろ」


「否…違う…我は…兵器にあらず……『聖女』の守護天使……聖なる…者…」


聖女の守護天使…?


「どー見ても天使っぽくないぞ」


イクローと同じ古代文明の遺産だと思う。


「否…否…機械…機械機…じゃない…愚弄は許…許さぬ」


「………」


俺は核心を突いた。


「…守護天使は()()()()()()()平気なのか?」


そう…ガルカタが発する瘴気はナックラビィーと同じ深淵のそれだ。


微々たる量でも右腕が疼くのが何よりの証拠である。


…しかも感情があるのか?


俺の一言が物凄く癇に障ったのだろう。

鋭い殺気に肌がひりつく。


無表情で瞳に光はない…それでも間違いなくガルカタは怒り狂っていた。


「……深淵…深淵の穢れ…だと?侮辱…侮辱侮辱侮辱…神…神…のの…御使…『聖女』に使える我…我への暴言…許さぬ……貴様の魂を…浄化し下僕…へ」


「!」


ガルカタが無作為に引き寄せた部品が鉄の繭となった。


「繭?」


黒緑の液体が漏れ不気味な脈動を数度、繰り返しぼたぼたと外殻となった部品が崩れ落ちる。



「…刮目せよ…神聖なる守護者の身姿を…」



自分を天使と言ってたが俺から見れば悪魔だ。


機械の部品で作った翼…液体が滴るチューブ…装甲パーツを装着した手足……この姿を神聖とは言えないだろう。


装甲も無理矢理繋ぎ合わせ最初は綺麗な白や黄金色の美しい物だったと思うが今は錆びて腐食しちまってる。


「やる気満々だな?容赦しないぞ」


「不遜な資格者め…死ぬがいい…浄化の灯火」


目の前で青い火の玉が弾け身を捩り横に避ける。

着弾点で怨霊の泣き叫ぶ声が響いた。


「聖なる柱」


今度は追尾式の青い光の柱が襲う。ダッシュで躱し続け距離を取った。


…聖なるってゆーか…呪術っぽい攻撃だ。発動させた地点が腐ってるぞ。


「思い知った…たか?…これが…祝福されし威光の」


「いや完全に闇じゃん」


「………」


思わずツッコんでしまった。


その一言が余計だったらしく攻撃がより苛烈になる。


…チッ…スピードは遅いが威力は半端ないぞ!


しかも予備動作がなく予測が難しい。


攻撃の合間にサーチして能力を把握しよう。



ーー対象を確認。ステータスを表示ーー

名前:独立思考型護衛機ガルカタvr2.1

称号:穢れた偽りの守護者


・戦闘パラメーター

HP1250000 MP400000

筋力2000 狂気29700

魔力21000 信仰17900

技術21000 精神7000


・戦闘技

深淵の魔導術

オーバーエンド

全兵装制限解除


・固有スキル

永遠の束縛

許されざる誓い

死の誓い

欲望の卵

穢れた卵

魔窟を統べし者

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古代人の脳幹と心臓を魔導回路により繋ぎ合わせ動力炉で稼働するロストテクノロジーの結晶。

高性能の思考プログラムと知能回路で優劣を判断し起動者の警護に必要な最善策を即座に実行する護衛機である。


その戦闘能力も他機体に比べ非常に優れ条件が揃えば都市を一機で滅ぼすポテンシャルを有するがガルカタvr2.1は深淵に穢されエラーが生じ思考プログラム・知能回路に致命的バクが発生した。


理の領域に干渉するスキルを習得したため発動条件を満たした生物の魂を呪縛・無機物変化・魔物化する事が可能。


……起動者の少女は兵器にある命令を下す。


内容は古代人が神々に対抗すべく作った禁忌の産物…人造神の右眼を守ることだった。


時が流れ兵器の思考プログラムはある答えを導き出し右眼を防衛手段として利用してしまう。


それが歯車を狂わせてしまう……人造神の右眼には神々に対抗すべく深淵の獣の力が宿っていたのだ。深淵が兵器を侵食し理に介入した時、兵器は人智を超えたスキルと歪んだ心を手に入れる。


神の血を継ぐ古代人の少女モアブの守護天使と自身を称しガルカタは偽りの守護者として君臨した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「…はぁ!!?」


か、神の血を継ぐ古代人の少女…モアブだと!?


「ヒャタルシュメクの霊臓室で見つけた石碑の…」


俺は気が動転し立ち止まってしまう。


「裁きの聖印」


当然、その隙をガルカタは見逃さなかった。


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