表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/465

キューの成長!④


〜夕方 マイハウス 庭〜


夕飯の支度を済ませキューに食べさせるモンスターの死骸を庭に並べた。


アイヴィーはお風呂でアルマはリビングで待機中。


ーーきゅう〜!


モンスターの死骸を見て大喜びで飛び回るキュー。


「これで良しっと。全部、食べていいぞ……ってもう食べてるな」


ーー…きゅぷきゅぷきゅぷきゅぷきゅぷきゅぷきゅぷきゅぷ!!


ーーーーーーーーーーーーーー

レッドドラゴンの死骸×1

ウェンディゴ・希少種の死骸×1

カーネギー草原の大穴の支配者ブルドッココの死骸×1

森に潜むトロール・堕印種の死骸×3

ーーーーーーーーーーーーーー


大きな死骸を信じられない速度で咀嚼していく。


食べ終わるまで野菜と果物を収穫しよっと。


…ふむ。今度は苗を植え直して別の野菜を育てるか?


毎日、違う果実が成るし果物は飽きないが野菜が消費し切れない。贅沢にもアルマは同じメニューを食卓に並べると文句を言うし…。


大型の収納系魔導具を追加で買っても良さそうだ。


そんな事を考えながら野菜と果物を収穫をした。



〜30分後〜



野良仕事を終えキューの所へ戻るとモンスターの死骸は綺麗に消えて無くなっていた。


ーーきゅふぃ〜…。


腹が膨らみ過ぎてまるで風船だ。お腹いっぱいで幸せそうな顔で寝転んでる。


「…毎度、驚かされる食欲だぜ」


「ちょっと〜!いつまで待たせんのよ。わたしにも食べさせないと暴れてやるから」


「お風呂上がった。アイヴィーもお腹すいたから」


アルマとアイヴィーだ。


「今から夕飯にするよ。キューも中に入ろう」


ーー……。


あれ?反応が無い……っつーかさっき食べた質量はどこいった!?


腹が萎んでうずくまってる…。


「…ま、まさかモンスターの死骸にあたったんじゃ…!い、今すぐ病院に…」


で、でも…ベルカに動物病院ってあんのか?


そもそも動物病院じゃ駄目だろ!エリザベートのとこに連れてった方が…。


「んん〜…。ちょっと落ち着きなさいな。アイヴィー。キューから何か感じない?」


「うん。…悠、アルマ師匠。あのね…キューから凄い魔力を感じるの」


「魔力?」


「これは…もしかして…」



ーーきゅ…。


ーーきゅ…きゅ…。


ーー…きゅうううううううううう!!!



キューが雄叫びをあげ青い光に包まれた。この光はアイヴィーの召獣になった時の…!



現れたのは一匹の美しき黒い竜だった。



漆黒の翼を広げ体躯は滑らかて艶やか。長い尻尾を翻し締まった前足と後ろ脚の歩みは力強い。


頭部をなぞり伸びる二本の角と金色に輝く瞳は凛々しさと以前のキューの面影を残す。


翼竜ワイバーン並みに大きくなったが間違いなくキューだ。


き、急に成長したな。


もっと時間が掛かるもんだと思ってたが…。



「キュー…?」


ーーきゅう!



アイヴィーの呼び掛けに可愛く返事をする。


「キューがおっきくなった…」


「やっぱりね。キューは『変異進化メタモルフォーゼ』したのよ」


「メタモルフォーゼ?」


教えてアルマさん!!


「モンスターは一定のLvに達すると進化してより強いモンスターに成長するの。例えば飛竜種で言うと…


ベビードラゴン→ドラゴン→派生進化or原種進化


…ってな具合にね。派生進化は住む環境や適性属性で変わったりする一般的な進化で原種進化は特定種族のモンスターのみが可能な進化よ」


「へぇ」


「最初は弱いモンスターも何段階か進化を経てとんでもなく強いモンスターに成長する事もあるわ。最終段階まで到達するのは極々稀だけど」


ポ◯モンみたい。


「…話が逸れたわね。メタモルフォーゼは更に変わった進化で召喚士と召獣のみが可能な進化よ。召喚士と召獣は固有スキル『共感』で経験値を共有する。メタモルフォーゼに必要な条件は親密度が限界値に近い状態で互いが一定の成長を迎えた時に発生するわ」


「…私はアルマ師匠との稽古でLvが上がった。キューはモンスターの死骸を食べて成長して…結果、メタモルフォーゼしたってこと?」


「そうよ。派生進化や原種進化をするには時間が必要だしね。…悠。二人をサーチしてみて」


「わかった」


ーーーーー対象を確認。ステータスを表示ーーーーー

名前:アイヴィー・デュクセンヘイグ

性別:女

種族:不死族 吸血鬼

称号:魔王の弟子

職業:暁闇(オスタリスク)の召喚士(・サモナー)Lv4

戦闘パラメーター

HP6500 MP36000

筋力1000 魔力5200 狂気10

体力800 敏捷2500 信仰30

技術1000 精神3800 神秘120

非戦闘パラメーター

錬金:25 生産:30

飼育:40


耐性:不老耐性 不死耐性(Lv6)闇耐性(Lv Max)

戦闘技:絶影技 吸血鬼の技法 召喚術


魔法:

闇魔法(Lv9)火魔法(Lv8)雷魔法(Lv8)召喚魔法

結晶魔法(Lv Max)創造魔法(Lv2)聖魔法(Lv5)


召獣:キュー(親密度100%)


固有スキル:

真・影法師・覚醒・冥闇・召喚・超共感・親愛

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


常闇の召喚士か。…職業がまた変わってるな。最初、サーチした時と戦闘数値バトルパラメーターが段違いだ。


…加護持ちの俺並み…いや、俺よりも上昇値が凄い。


聖魔法に創造魔法も習得してる。


結晶魔法は霊剣ソルシオンの効果か。


さて、キューは…。


ーーーーー対象を確認。ステータスを表示ーーーーー

名前:キュー

種族:魔導生命体 極個体『竜』型

職業:召獣Lv50

戦闘パラメーター

HP60000 MP25000

筋力4000 魔力5200

体力4000 敏捷6000

技術2000 精神3800

耐性:魔法耐性(Lv Max)物理耐性(Lv Max)

戦闘技:召獣技 影技・竜

魔法:火魔法(Lv Max)雷闇らいあん魔法(Lv 9)

主人:アイヴィー(親密度100%)


固有スキル:

生命帰還・超速飛行・魔導の心得・超共感・冥闇

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



…ふぁぁっ!?めちゃくちゃ強くなってるぅ!!


しかも、極個体『竜』型ってなんだよ。アイヴィーの固有スキルも受け継いでるし。


「その様子を察するに強くなってるでしょ」


「あ、ああ…。経過は分からないがアイヴィーもキューも加護持ちの俺に迫る上昇値だ。固有スキルも共有してるぞ」


「詳しく教えなさい」



〜数分後〜



アルマに説明した。


「…なるほどねぇ〜。大体、わかったわ。『超共感』でお互いのアビリティやバトルパラメーターを共有し増加したのね。相性が良いのは知ってたけど凄いわ。極個体ってのも気になるけど…」


「あはは。くすぐったいよ」


ーーきゅきゅ。


キューがアイヴィーに擦り寄る。


「アイヴィーに至っては創造魔法と聖魔法も習得してるしな」


「師匠がわたしだから当然でしょ。…まぁ、いろんな要因が重なった結果もあるけど……アイヴィーは才能に恵まれただけじゃない。努力も惜しまないから」


「保護者として誇らしい限りだ」


「……」


「ん?どうした」


「不思議に思ったの。契約者と従魔は召喚士と召獣の()()()()よ。…悠は神と契約してるしもっと強くてもおかしくないはず。心当たりはないの?」


「……」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『ーーー…其方は世界記録の概念…因果から外れておる…運命から逸脱した稀有な存在…故に…与えられる力が抑制され…枷と楔が課せられた……』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ミコトの言葉を思い出す。


「…見当もつかないな」


「ふぅーん。…ま、いいわ」


それ以上、アルマは聞かない。


「悠!アルマ師匠!これ見て」


ーーきゅう〜。


アイヴィーがキューの背に乗り空を飛んでいた。


「お、おぉ!?」


「あら。楽しそうじゃない」


「ワイバーンより、ずっとはやーい!」


ーーきゅきゅきゅきゅう〜。



夕陽を背景に飛翔する黒竜と銀髪を靡かせ跨る少女。


…一枚の絵画を見てるようだ。


キューだけじゃなくアイヴィーの成長も実感できた。


その日の夕飯は以前にも増して食欲旺盛なキューの独壇場。アルマも負けじと張り切っていた。


正直、張り合わないで欲しい…。


これは食費を増やさなきゃならんな。


兎に角、Sランク昇格依頼まで鍛治仕事や錬金と…ふふふ!プレゼントの製作を頑張ろう。


今回はラウラ・エリザベート・ルウラ・キャロル・レイミーさん…ってとこか?


あ、シーにもだな。


ルウラにはウェポンバフ付きの武器を製作するからそれで良いとして……他の五人には何を渡そう?


ま、それを考えるのも渡す側の醍醐味だ。


折角、作るなら喜んでもらえる物にしなくちゃ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ