表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レールウェイ・ガールズ  作者: 芳賀 匠
1/1

錦町ひかり、大宮に立つ

 鉄道の街、大宮――――


人々はそう呼ばれている。

東京方面から来た中距離電車や京浜東北線が一斉に荒川の鉄橋を渡り、埼玉県に入る。県庁所在地さいたま市の二番目に人口の多い川口市は中距離電車でさえスルーする。その代わり埼玉県庁のある浦和を通り、その後さいたま新都心を経て大宮に着く。

いろんな列車が次々と大宮を行き交じる。最新鋭のE233系に東武60000系、東武100系、634型スカイツリートレイン、E231系、電気機関車のEF64、65、66、81、210、EH200に500、ディーゼル機関車のDE10、11、DD51など様々な列車が大宮をいつも通りに停車あるいは通過する。

それもそのはず、大宮駅を中心に東西南北と線路がまるで花火のように散りばめられている。このように東西南北と各方面から様々な列車が大宮を往来しているのだ。

さらには東北、上越、北陸そして北海道まで行く新幹線の停車駅でもあり、そのため大宮は『鉄道の街』と呼ばれているが、それだけには留まらない。付近には操車場や鉄道工場まであり、さらに工場の北には『鉄道博物館』という鉄道関連の展示物・資料等が集まる博物館もあり、いわば『鉄道の全て』が大宮で揃っているのである。

今でも大宮は埼玉県最大の繁華街であるが、付近にこうした鉄道関連施設があるためか、駅周辺の人口の約4割が鉄道関連の職員が集う街なのである。



東京方面行きの新幹線に一人の少女が大宮の駅に降り立った。「ここが大宮ですね・・・」と一言呟きながら、濃いピンク色のカートを引きエレベーターのほうに向かった。

二つの自動改札を二~三枚の乗車券でスムーズと通り抜け、彼女が待ち受けたのは左右に行き交う無数の人々であった。彼女は少し戸惑い顔を見せて、すかさずこれまたピンクで小さなぬいぐるみのストラップを付けたスマートフォンを取り出し地図を確認した。


「え~っと、場所は大宮区・・・」


少女はスマートフォンに書かれている住所を読み上げ、地図便りにとりあえず一番の手掛かりらしい西口の方へ歩いた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ